保険証を返し忘れた患者と

まさかの夜に、

まさかの喫茶店でお茶をかまし、

まさかのドライブ帰宅を果たす直前・・・


「ささ、こちらへどうぞ」と丁寧に手招きする姿が。


どうしよ・・・

車で変なところつれて行かれたらシャレにならん。


でもそんな風になりそうにないし、

ヤサ男風やし、

むしろお金狙いとかありえるかも実家に迷惑かけたらどうしよう。


もろもろそんな心配が頭でグルグル駆け巡っているとき。

まあいいか最悪急所を蹴って走れば弱そうだし・・・という

むちゃくちゃな結論が出そうなときです。


見えてきた車を見て、びっくりしました。


流線型のうすっぺらいボディ。

普通の車ではありえない、地面スレスレくらい低~~い座席。



・・・・・・頭文字Dやんけ!!


こいつ、ゼッタイオタクだ・・・


身体も金も目的ではなさそうであることが判明し、

むしろその車飛ばしたら家まで保険証とりに来れたやんと心で叫び、

運命の車両に乗り込みました。


普通であれば、座席に座ると100度~120度くらいの角度だと思います。

しかし、この車ゼッタイ175度くらいある!


そんなことを考えながら席に乗り込む私は、介護用ベッドに転がるお年寄り状態。

限りなく、水平な座席に座ると、しばらくして彼が乗ってきました。


そこで見たもうひとつの真実。


なぜ、この人ジェットコースターの安全バーみたいなのがついてんの・・・!?


「この車・・・なぜ天井にパイプがあるんですか?

 あと、その安全バーみたいなものはどうしてついているんですか?」


「ああ・・・これ?

 川に落ちても中がつぶれないように、だよ^^(やや笑顔)」


川に落ちることが頻繁にあるんですか!!


走り屋って、本当に命がけなんですね・・・

保険証を返し忘れた患者さんと、

22時近く、

至ってまじめなカフェで

見事に捕まってしまった悲しい28歳崖っぷち。


患者さんのまさかの「座り込み」で、

さっさと出て行くはずの状況に“待った”がかかりました。


じーーーっと、私の飲み終わったコーヒーカップを見つめる彼。


「あ・・・何か頼まれます・・・か?」


「じゃあ、僕もコーヒー頼もうかな」


叫び何故自らパスを出してしまうんだぁぁあああ!!!!


そこから聞いてもいないのに一方的な話があちこち飛び交うこと1時間。


「あの・・・私そろそろ明日もあるんで帰ります^^:」

と、もう一度出口を目指して立ち上がる私。


「あっ、じゃ家まで車で送ります


・・・・・・・・なっ!


・・・・・・・・・・・・・・・・なっ!


じゃあそもそも、

1時間弱もかけて電車に乗る必要性あったんかい!!


自分が悪いと知りながら、行き場のない怒りと、

お店の店長の「さっさと帰るんちゃうんかったかい」的な

視線の痛い時間でした・・・・。




保険証を返し忘れた相手と、

21時以降に、

ちょっとオシャレなカフェで、待ち合わせすることに

決めたのはいいものの、

まさかの昔の知り合いに遭遇。


すっかり雑談に花が咲いて、

本題を頭から忘れ去ろうとしていた頃。


ポケットの中で着信を知らせるランプが点灯していることに

やっとこさ気づきました。



そうだった・・・私そういえば待ち合わせしたんだった(他人と)



ふと我に返った私は即連絡を取り交わし、

場所を説明しました。


さらに、店長にも事情を説明することに。


「あんな、今日はこんな私服やけど、実はちゃんと仕事で来てるねん。

 ちょっとポカやって、忘れ物を届けに来ててん。

 だから今日はすぐ帰るけど、そのうちちゃんとご飯食べに来るから!」


その後5分経過し、


やっとご本人が登場!!


カフェの入り口に、

ややビバップハイスクール的な髪型不自然に綺麗な作業着の男性が!!


「ん・・・・なぜにビバップ!?」


やや警戒しながらも、立ち上がって保険証を手渡す私。


丁寧に、懺悔と感謝の気持ちを持って、丁寧に丁寧にお返ししたんです。


ああああ、これで帰れるーーーーーーーーーーーー!ヾ(@^▽^@)ノ


と、納得したのもつかの間。


深々とおじぎをして出口へ向かいたい私をよそに、

席にポスっと座ってしまうナイスミドル&ビバップハイスクール中年。


え・・・・・・・・・・・・・・


なんで座るねーーーん!!(@Д@;


業務終了がかいま見えた一瞬。

その戦いがまだ長いことを思い知らされたのでした。。。。