黄色いコロニアルな町で有名な

イサマルの近くに、

同時代に栄えた都市「アケ(Aké)」があると聞いて

行ってみることにしました。

 

 

アケ遺跡までは

トゥルムからだと、車で3時間弱かかります。

一番近い都市だとメリダになると思いますが

メリダからだと1時間ぐらいです。

 

 

 

アケの地域に、人が住み出したのは、

紀元後300年ぐらいからと推測されており

その後、建造物が作られるようになり

イサマルと同時期に繁栄したと考えられています。

 

アケには、壁で区切られた二つの区域があり

おそらく、人口の増加によって増築されたのであろうと考えられています。

 

最終的には後期古典期の1450年ぐらいまで

使われていたであろうと考えられていますが

スペイン人がくる前には、

なんらかの理由で放棄されていたようです。

 

アケは、スペイン人による入植後は、

アシエンダ(大農園)として機能しており

遺跡の上に街が作られてしまいました。

 

この意味では、イサマルとほぼ同じ歴史をだどっています。

しかしながら、イサマルほど大きな街にはならなかったので

巨大な建造物が、街の脇にちゃんと残されており

難を免れた形です。

(イサマルはかなり潰されてしまった)

 

ただ、建造物の一部は、

街の一部になっていて

おそらく、遺跡の石が

家や教会などに使われてしまったのではないかと考えられます。

 

こんな感じで、街の中心部に遺跡があります。

 

きちんと保全されていないので

みられるのは外側だけです。

 

アシエンダの名残です。

馬がいて、のんびりしてます

 

こちらもアシエンダの名残。

昔使われた農耕器具などが

残されています。

 

この大農園の名残のある建物を通り抜けたところに

アケ遺跡の入口があります。

入口にはこのような看板が・・・

 

入ってすぐのところにドーンとピラミッドが見えます!

 

ピラミッドの前には、丸い建物の跡がありました。

 

 

こちらが管理棟。

普段は入場料を取られるようですが、

日曜日だと、居住権のカードを見せれば無料です。

管理棟の裏に見えるのが、ピラミッド。

 

管理棟のところで名前を書いてから

入場します。

 

地図で言うと、この青い部分が遺跡入り口になります。

1の遺跡が、上の写真で見えている柱がいっぱい立っている建物で

2が遺跡入口にそびえたっているピラミッドです。

 

まずはピラミッド(建造物2)から見ていきましょう。

こちらは管理棟側(北側)から見たところです。

パッと見た感じは、

ティオティワカン風ともペテン様式とも取れる

階段状のピラミッドですね。

真ん中に階段があったように見受けられます。

 

こちらも管理棟側(北側)から見たところ

真ん中の階段が崩れている感じが

よくわかります。

 

管理棟側から北東の角を見たところ。

よく見るとわかると思うのですが

明らかに、他のマヤ遺跡とは違うピラミッドです。

何が違うかというと、一つ一つの石が

めちゃくちゃ大きいんです!

 

実はアケの遺跡は、Megalítico (メガリティコ)と呼ばれる

巨石を組み上げるスタイルで作られていたのです。

近づいてみると、石の大きさが、他に比べて大きいのがわかると思います。

 

古い時代にはこの巨石で作られていたのですが

プーク様式が入った時に、小さな石を積み上げるスタイルに変わったため

両方のスタイルが混在しているのがアケ遺跡の特徴です。

 

 

さて、こちらが東側の面。

広場に面しているところで、一番修復が進んでいます。

 

東側の面を正面から見たところ。

真ん中の階段が綺麗に修復されています。

 

ピラミッドにのぼってみます。

石の階段の一つ一つが、大きな石になっているのがわかりますね?

 

 

ピラミッドにのぼって、東側にある広場を見たところ。

上記の写真の左側にちょこっと見えているのが、建造物1の

柱がいっぱい立っている神殿です。

 

こちらは建造物2のピラミッドから広場をパノラマで撮影したところです。

 

ピラミッドの上から南側を見たところ。

まだまだジャングルに覆われています。

 

こちらは、ピラミッドの上から、北側を見たところ

 

ピラミッドの上はかなり大きな広場になっていて

さらに高い建物が立っていたと言う痕跡があります。

 

驚くのは、このピラミッドの上に、マヤの貯水システムである

チュルトゥンがあることです。

 

この穴に集まった雨水が、下にあるタンクに溜められ、

乾季にはこの水が使われていたわけです。

 

説明文によると、

なんと、アケには、たったひとつしか

チュルトゥンがないらしいです。

 

この広い敷地を

たったひとつの貯水システムで賄っていたのかと思うと

ちょっと不思議な感じはしますが・・・

本当は見つかってないだけで、

どこかに眠ったままなのでしょうか・・・

謎ですね〜。

 

ピラミッドの上にある建物の跡です。

この石もちょっと大きめ・・・

ちょっと高いから、ピラミッドと言ってますが

実際には、高台にある大きな広場といった方がいいかもしれません。

 

こちらの写真は建物の壁を横から見たところ。

 

 

で、この建造物2のピラミッドから

南側を見ると、

明らかに建造物と思われるこんもりした山が見えます。

 

地図上で言うと、おそらく、

青くまるで囲った建物でしょう。

 

残念ながら、こちらの建造物は、まだ修復作業がされておらず

上に登ることはできませんでした。

地図上で見ると、なんだかピラミッドっぽいですね〜

次に行く時には、少し切り開かれているといいな〜。

 

ピラミッド(建造物2)を降りて、

南側の側面に回ってみます。

 

大きな石が使われているのがわかりますね?

 

南側にも、北側、東側と同様

階段がついていたようですが、未だジャングルに埋もれています。

 

 

石が巨大なのがわかりますよね?

 

こちらが西側の側面

西側には階段の跡が見当たりません。

もともとなかったのか

それとも、修復がされていないのか・・・

 

とにかく見応えのあるピラミッドでした。

未だに上に登れるって言うのも

すごく楽しいです!

 

次の記事で、

アケ遺跡で非常に特徴的な

柱の神殿について、解説します!

お楽しみに!