メキシコシティに住む、インド料理の師匠から

荷物が届いた時

インド物産や、ペルー物産のほかに

なぜか、このモリニージョ (Molinillo)が

入っておりました。

 

 

メキシコのお土産物屋さんで

よく見る木製の棒ですが

何に使うかわかりますか?

 

実は、これ、チョコレートドリンクを作るときに

泡を出すやつなんです!

泡立て器って言えばいいんですかね?

 

こちらの動画がわかりやすいので

見てください!

 

 

面白い使い方しますよね〜

両手で挟んで、

火を起こすみたいに、ぐるぐるやると

泡立つんです!

 

私は、甘いチョコレートドリンクは飲みませんので

このモリニージョは持っていなかったのです。

 

師匠は、私が砂糖をやめていることは知っているのに

いったいなんでこんなものを送ってきたんでしょう?

 

聞いたところ、

このモリニージョは

メキシコ州のサンタ・マリア・ラヨン(Santa María Rayón)という村で

昔からの伝統的な方法で、手作りで作られている工芸品で

彼らの活動を応援したくて

直接取引をして、たくさん購入したらしいです。

 

その手法は「Torno de Violín 」と呼ばれるもので

バイオリン旋盤とでも言えば良いでしょうか・・・。

 

ビデオを見せてもらったのですが

バイオリンを弾く?みたいな感じで

足と手を使って

見事なバランスで削っていくんです!

 

スペイン語の番組ですが

よかったら見てみてください!!!

(18秒目からスタートします)

 

 

 

日本の伝統工芸が

どんどん失われていくように
メキシコでも、こういう技術を持った職人さんが
どんどん減っているそうです。
 
機械でやった方が断然早いですもんね・・・
 
インド料理師匠は
この街の人たちの活動を見て
是非とも応援したいと言い
現地から直送してもらったそうです。
(直接お金が落ちるように)
そして、私にも一本分けてくれました。
 
本来はチョコレートに使うものですが
カフェラテでもいけるんじゃないかと思い
自家製の豆乳とコーヒーで
やってみました♪
 
いい感じの泡ができました!!
 
ちょっと泡立てると
いつものカフェラテが
すっごく贅沢に感じます♪
 
もし、この泡立て器にご興味のある方がいましたら
メキシコ国内なら配送してくれるそうです。
 
伝統工芸っていうのは
 
手間がかかる(人件費がかかる)
作れる個数が限られる
商品単価が高くなる
買い手がつかなくなる
(工業的に作られた安いものが出回ってしまうから)
単価を安くすることで重労働になる
後継者が育たなくなる
消滅
 
というサイクルになっているのは明らかであり
日本でも、
漆、着物、焼き物など
色んな伝統工芸が失われつつとある思います。
 
もちろん、「アート作品」にまで
消化させて、上手にプロモーションされている方や
地域もゼロではありませんが・・・・
 
買って支えてくれる人たちが
たくさんいれば良いけれど
やっぱり、国の政策として
技術を保護しつつ、
マーケットにも必要とされるものを
作り出していくっていうのが
大切だと思います。
 
私自身
若い頃は海外のものばっかりに興味を持って
日本のものには全然関心がなかったのですが
 
こうやって外国で暮らしてみると
日本の芸術品の素晴らしさとか
文化の素晴らしさというものを痛感します。
 
それも、外国人から言われて
「そう言えば・・・」と気付くこともたくさん。
 
例えば、
日本の伝統的なお家を買い取って
綺麗に使っていらっしゃる
外国の方を見たりすると
「ありがたいな。。。」と思います。

(このビデオは英語ですが、日本語の字幕もついてます)

 

この方はアメリカ人の女性ですが

荒れ放題に荒れているこの日本家屋を見て

もったいないと思い、

購入して、リノベーションされて

暮らしていらっしゃいます。

 

こういう方の取り組みをみると

本当にありがたいなと思います。

 

なんだかんだ、メキシコ雑貨のデザインとかに

惹かれちゃったりもするのですが(笑)

日本のものを大切に敬う気持ちは

しっかりと持っていたいなと思います。