架空請求に騙され、支払いをしてしまう人が多くいる。
被害者の心につけこんだ、最悪最低非人間的な悪質犯罪の一つである。
しかし、「自分に身に覚えがないのならば払わなければいいんじゃないか?」と常々思っていた疑問だが、いざ自分にやってくると、なんだか本当に怖くなるのだ。
私は日本にいつ帰って暮らしを続けていけるように、日本の携帯電話を解約していない。
メキシコでは、常に電源はオフ。だって、あれってメール受信するのも海外だとお金がかかるからだ。
もちろん、日本の携帯電話でネットなんて全くもってしないわけだ。
そんな中、以前日本に帰った時に事件は起きた。
帰って数日経ったある日、携帯電話に一通のメールがきた。
「この度、現在お客様ご使用中の携帯端末より発信者端末電子名義認証を行い以前ご登録されました「総合情報有料サイト」から無料期間中に大海処理がされてない為に登録料金が発生し現状未払いとなった状態のまま長期放置が続いております。
本通達より再度これ以上放置が続きますと利用規約に伴いお客様の身辺調査了承の上、後日当社調査機関によりご自宅に民事訴訟の通達、第三者えの満額請求へと代わります。」
長々とすみません。
けど、この内容とか、この後に「嫌なら金払えよ」という内容が続いていた・・・。
メキシコで日本の携帯電話なんか使っていない。
それ以前に、「総合情報有料サイト」なんて聞いたこともなければ登録した覚えもない。
故に、架空請求。
この方程式はまさにその通りなのだが、私は「民事訴訟」とか「身辺調査」とかそういった言葉にビビリ、恐れおののいた。
「お、お姉ちゃん・・・・こ、これ見て・・・どうしようどうしよう訴えられる・・・・・(((( ;°Д°))))」
とうろたえていると、あきれた冷たい目で私を見る姉。「無視しろ。」と能天気なことしか言わない。
もういい。こうなったら私一人で戦うんだ・・・!
そう考え、とりあえずプロの意見を聞こうと「消費者生活センター」に電話した。
恐怖と焦りで早口で興奮しながらしゃべる私。
すると応対してくれたお姉さんだかおばさんは、優しく答えてくれた。
「とりあえず落ち着いてくださいね。大丈夫ですよー。いいですねー、落ち着いてください。
いいですか、まず、名前、住所などの情報もわからないのに訴訟は起こせません。このメールをよく見てくださいね。お名前がどこにも書いてありませんよね。それに何よりも、あなた自身に身に覚えがない。こういうのは本当によくあるんです。もうメールのことは忘れて、気になさらないで大丈夫ですよ。」
そして、このメールには会社の名前、電話番号、担当者と代表者の名前があったのでそれを消費者センターの人に伝えて電話を切った。
やっぱり一般人のお姉ちゃんに言われるより、消費者センターの人にこうやって言われると説得力が違う。私は「何が民事訴訟だ!くそくらえ!」と元気になった。
お姉ちゃんに伝えると、「やっぱりねー。会社の名前とかあるならインターネットで調べてみようよ。」と言って、そのあとネットで検索してみた。
そしたら、出てきたのは会社のHPではなくって、「今日こういうメールがきたんです。身に覚えがないけど怖いです」といった、ヤフー知恵袋みたいな相談の書き込みがいっっっっっっっぱい出てきたのだ・・・。
みんな実際に自分の身に降りかかると怖く思うんだなと実感。
きっとそのタイミングで日本に帰ってなくて、メキシコに居たら無視できたと思う。
だけど、帰ったちょうどのタイミングで、発信者端末の認証がどうのこうので・・・・って書いてあってすごく怖く思った。
オレオレ詐欺が日本で頻発してしまい、続いて韓国でも同様の犯罪が摘発された。
日本のアニメ文化が広くメキシコに普及されてきてるけど、こういった悪い部分はまねなんかされず、世界に広まらないで欲しいと切に願うばかりだ・・・。
ちなみに私はここメキシコでは、すべてのものをまず疑ってかかってます。
悲しいけど、これがガイジンである私が、自分の身を守る術だと思っている。