チューリップを育てるようになって

かれこれ12年


息子がお腹にいた時に始めました


旧自宅の2つの花壇いっぱいに植えて

大切に育てたチューリップ


通りかかる人が

足を止めて見ていかれました。


チューリップは

冬の寒さを経験して、春に咲く花


チューリップの逞しさに

いつも、励まされました。




昨年の球根を

新居の花壇に植えました


旧自宅の思い出とともに

新居でも育てて行くつもりでした。



でも、もう今年限りにしようと思います。



義実家を建て替えた新居

花壇は、元々義実家にあったもの。


私がチューリップを植えられるように

義母がスペースを作って

耕しておいてくれました。


去年の球根

80個くらい植えました


球根はまだ残っていましたが

私は、残りはもういいと思いました。



数日後

義母が言いました。


「まだ大丈夫そうなのは植えといたわ」



嫌味ではなく、まったくの善意。


ほんの少し、モヤモヤしましたが

打ち消しました。



新居の庭には

亡き義父が好きだったこともあり

たくさんの植木があります


義母が、朝、水やりをします

ついでに、私の花壇のチューリップにも

水やりをしてくれていました


それはいいのです


ホースを出すついでに…だから。



チューリップが咲き

だんだん花びらが落ち始めました。


花びらも花壇の土の栄養になるので

私は、これまで、あえて

落ちた花びらをそのままにしてきました


ある日、花壇を見てみると

落ちた花びらが

きれいに無くなっていました


確かに、見栄えは悪いかもしれません。

ほったらかしに見えたのかもしれません。


この時も

少し、モヤモヤしました。

打ち消しました。



嫌味ではなく、まったくの善意だから。



花が咲き終わり、球根に栄養が行くように

花の部分を折る作業をしようとしたら


すでに

きれいに、花は折り取られていました。



嫌味ではなく、まったくの善意



長年、畑をやり

花も育てている義母からすれば


私なんかより

こうした方が良いとか、

こうするものという考えがあると思います



でも。

わからないかな…


この花壇は、

私のスペースであり


このチューリップは、

私が育てているものです



忙しくしている私が

ほったらかしにしていると思ったのでしょう


忙しい私の代わりに

やっといてあげようと思ったのでしょう



義母は

一事が万事、こんな感じです


悪い人ではありません。

善い人です



手伝ってあげたいという気持ちはありがたい。


お願いしたいことがあれば

その都度言っています。


それ以外のこと、

お願いしたわけではないことを


義母は、

先回りしてやってしまいます


嫌味ではなく、まったくの善意で。



考えがあって置いてあるものを、

目につけば手を出す



私は、小さくため息をつきました。




茎だけになっていたチューリップを見て


チューリップは、

もう今年で最後にしようと思いました


来年もまた

嫌な気持ちになりたくないので。



全て抜いて

いつもは、花壇に寝かせて乾かして

茎を折って、球根を残しますが


私が、そうやって置いていると

また義母が何かやりそうだから

袋にまとめました。



私のチューリップなので

私が終わりにします




ごめんね

チューリップ達。



いつも、励ましてくれて

本当にありがとう