べーゼ 3(やま) | 湖面を照らす青い月 湖面を渡る青い風
あなたにどうしても逢いたくて

約束もなしにあなたの元へと急ぐ私は

まるで夜間飛行のパイロット

瞳は虚ろうように甘いのに

あなたの軀は冷たく冷めていて何となく苛立って…

そして不安になる


其れを打ち消すように

熱く熱く焼けるように軀を重ねて戯れる

けれど…

既に私は永遠に一人であることを思い知らされる



長く甘い口づけは…まがい物


ただの私の錯覚で

あなたを抱く夢に…

色はない…









甘い口づけを交わそう…

そう…


夜が全てを忘れさせる前に

きつくきつく抱きしめて

あなたを抱こう…



夜が明けたら…



色褪せるたただの夢なってしまうのだから…





そしてまた…

明日の夜もあなたの元でやけに色のない夢をみる…


熱く甘い口づけを交わしながら…