地球温暖化は18世紀の産業革命以降の先進国の工業化の一気の進展によって、石油や石炭など化石燃料が大量に排出されたことによって地球の温室効果ガスが増え、本来なら宇宙に逃げるはずの赤外線等の熱が放出されず、それが地表に溜まっていったことで、気温が上昇したり、全世界的に多発している異常気象をもたらしている現象であると言われています。

 

 

国連もそれを公然と認めており、これは誰もが疑うことのない世界の通説となっている感があります。

そのため「地球温暖化は待った無し」とばかり、国際社会は「脱炭素」に向けて様々な取り組みを見せています。

ただ地球温暖化の諸悪の根源がすべてこの二酸化炭素の大量排出によるものであるという断定には僕としては違和感があります。

僕の感想として、確かにCО2の増加が地球温暖化に少なからず影響していることは事実であるとは思います。(産業革命以前と比較して地球の平均温度が1.5°上昇しているなどの客観的なデータもありますので)

他にもオゾン層の変化や森林破壊による樹木の減少なども温暖化の原因だとする説もありますが、専門家でも意見が分かれており、地球温暖化の真の原因解明に到達しているわけではありません。二酸化炭素濃度の増大が地球温暖化の原因であるというのは現時点での推論、仮設だと考えます。

科学的な知見に無知な素人で、根拠はありませんが、個人的には太陽活動の変化による影響が地球温暖化の物理的な原因ではないかと直観しています。

太陽の中で不定期に起こる爆発現象を太陽フレアと呼びますが、それが起こるとわずかな時間でX線などの電磁波や高エネルギーの粒子が地球に届き、GPSや人工衛星などに障害をもたらしたりすることは皆さんもご存知かと思います。

(最近ではこの太陽フレアによって日本でもいくつかの場所でオーロラが見られたというニュースもありました。またこの太陽フレアによる大気中の陽子の密度が増えたことによって大地震が誘発されている、大地震の真の原因は太陽フレアだ・・・という異端?な説を述べる学者もいるぐらいです)

 

 

地球温暖化の原因が排出される二酸化炭素であるという世界のコンセンサスから、再生可能エネルギーである風力、太陽光、地熱といった資源が枯渇することがなく、永続的に利用できる地球資源を使った発電システムの構築が一気に進んでいます(原子力発電は二酸化炭素の排出はないですが、リスクが大きいので、日本では現段階でほとんど止まっています)。

また自動車も欧米や中国のようにまだその普及率が少ないですが、政府が2035年までには100%自動車の電気化を目標に掲げているEV(電気自動車)もいずれ充電スポットの増設等の充電インフラ設備の拡充によって普及が進んでいくことになるでしょう。

東京都は条例で新築住宅への太陽光発電の設備の義務化を定めましたが、おそらくこれに倣って他の自治体も似通った施策を打ち出してくるものと思われますがこの義務化もEVの普及を加速させていく要因となることでしょう。

これらは自然の流れで生じたことですから、善いも悪いもありませんが、言いたいのはあまりにも拙速に地球温暖化の原因を二酸化炭素だけに決めつけ、他は一切関係ない単純思考に陥っていないかということが懸念されます。

(アメリカでは民主党がそれを推進し、共和党は二酸化炭素削減にあまり乗る気でないといいうように彼らのバックグラウンドに存在する産業界の思惑や中国では産業構造として太陽光パネルのシェアが世界トップという国内の経済事情、二酸化炭素削減を声高に推進する金融資本グループの狙い等、私達が知ることのない水面下では人為的にそうさせようとする邪悪な働きかけもあるとは思われます)。

電気で走る電気自動車は確かに排気ガスを放出しませんので環境には良いように見えます。

ところがその電気自動車が走るのに必要なバッテリーの電気が、石油や石炭、LNG液化天然ガスといった(日本は約7割がそれらを使った火力発電)火力発電所で作られているのです。

もちろん電気自動車を製造する工場でも二酸化炭素は排出されています。

環境にやさしいエネルギーの電気を得るために諸悪の根源である二酸化炭素排出を増大させてしまっているという矛盾、そのことをメディアはなかなか正面切って取り上げようとはしません。

 

 

 

 

また地球温暖化が根源的な原因とされている猛暑についても、高気圧の張り出し方は確かに僕達の子供の頃とは違ってきているようで、それが温暖化が要因となっているかどうかはわかりませんが、それではなく都市化によってアスファルトやコンクリート、エアコンの室外機からの熱放出等による「ヒートアイランド現象」や家やビルといった建築物が風を遮蔽する「ひだまり現象」も大きいと思います。都市化が進んで、さらにそれに加えて盆地のような地形の街であれば平均気温がグッと上がっていくことも当然だろうと考えます。

 

 

別の観点からも大規模な太陽光パネルを設置する、いわゆるメガソーラーもクリーンエネルギーの電気を創出することから今も多くの場所で企業の売電収益を狙ってその設置が行われていますが、そうした開発の裏で実際に起こっている負の側面も大きいものがあります。

森を切り開き、伐採した樹木を燃やし、土砂で水路や田畑を埋めてしまった乱暴な開発業者もいますが、普通に見ても山全体を開発してソーラーパネルを設置することで、確実に山の保水能力は下がります。そのため地表水、地下水も含めた水の流れが変わり、近場だけではなく、距離の離れた場所でも確実に影響を及ぼすと僕は見ています。

数年前に熱海で起きた大規模な土石流災害も直接的には許可なく盛土をした業者の責任になっています。確かに直接的にはそうでしょうが、個人的にはさらにそこより高い場所で開発がなされたというメガソーラー設置に伴う自然界のバランスの崩れが真の原因で、このメガソーラーが闇の主役ではないかと勘ぐっています。

 

いろいろ書きましたが、僕の見解は温暖化の原因は二酸化炭素だけではなく、それ以外の要因も想像以上に大きいだろうということです。

このように何か特定の一つの事柄が諸悪の根源で、一切の原因がそれである、とする考えは単純でわかりやすいものですが、真実とは異なることが多いです。

それは仏教の中道の精神ともかけ離れた誤った考えとなり、ある意味危険な思考形態です。

 

 

 

中道の言葉を記した関係で、話しは少し逸れます。

中道は、その言葉の印象から右でもない左でもない、どっちつかずの曖昧で中途半端なご都合主義を示す言葉のようにイメージできるものですが、事実は全く違っています。

臨機応変に白であるべき時はきちんと白に徹し、黒であるべき時にはきちんと黒を貫くということが中道のあり方です。

正直で誠実で慈悲がある優しい人というのが仏教の求める人間の理想像ではありますが、そういう姿を表面的に表している人は、概して例えば他人からの悪意の働きかけを断り切れないことが往々にしてあるものです。

すべてとは言いませんが、そういう類の人はお人よしであり、世間知らずという側面も残念ながら備えていることがあるものです。

騙そうとしている側に取ればこういう善人は一番カモに出来る類の人になります。

でもお人よしとは逆から見れば、ただ気が弱いだけの意気地なしということにもなります。

(一念三千ですからすべてをその図式に当てはめることは禁物ですが)

悪意を持って騙そうとする人間は強いものには弱く、弱い者には強いという特徴があるものです。

だから相手の気持ちを尊重してあげなければならない・・・、と勝手な自分の思い込みに従って無理して相手に従うのではなく、詐欺師のような相手にはいくら旧来の友人でも断固とした態度を取ることが大正解です。またそうして断固として突き放すことが真に相手が自らの罪に気づくきっかけにもなるのです。

(大体、儲け話等の詐欺のような話で近づいてくる相手は本当の友人ではないですが、勝手にこちらが友人と思っているだけです。またこういう輩は友人関係を壊したくないだろうという弱みも知っていますのでその引力も含めて畳み込んできます)

中道の精神は、(その人の価値観の範疇ではあっても)善は善、悪は悪と、己の良心に従って判断できることです。はっきり拒否ができる、相手から離れることができることだと思います。時には警察や行政の手助けを請うても良いと僕は考えます。

中道とは白と黒を足して二で割ったような中途半端な姿勢のことを言うのではないことは覚えておいてください。

 

 つづく・・・