私が訪問している患者さんには、既往歴として腰椎圧迫骨折や大腿骨骨折をされた方が多くいらっしゃいます。その中でも大半は女性の方が占めています。

 

骨折が起こりやすい原因として、閉経を過ぎた後にホルモンバランスが乱れ、骨粗鬆症を招きやすくなることがあげられます。(私ごとですが、年末に私の祖母より腰痛の訴えがありました。鍼やマッサージを行いましたが痛みは軽減せず、整形を受診したところ腰椎圧迫骨折の診断を受けました。「骨密度は年齢の割には良いです」と先生からお話があったのに…と祖母は驚いていました。)

 

腰椎圧迫骨折転倒などでも起きますが、くしゃみや前かがみになった時など日常生活動作に置いて起きることが多く実感がない状態で受診し分かることが多くあります。上記にも記載しましたが、私の祖母も思い当たる節はなく未だに原因は分かりません。また大腿骨骨折は、転倒で起きる場合が大半です。

 

既往歴に圧迫骨折や大腿骨骨折がない方には骨折起こすリスクを減らすこと。骨折の既往歴がある方には、患部に注意しながら施術を行わなければいけません。

 

骨折が起きないようリスクを減らす為には骨粗鬆症の有無や骨密度の確認を行うことが必要です。

圧迫骨折の場合、なるべく伏臥位でのマッサージを避けなければいけません。伏臥位でのマッサージは圧が入りやすい為です。(とくに骨粗鬆症がある方を伏臥位でマッサージする時、息を吸っている際に押圧することで骨折するリスクは高くなります。)私は側臥位など圧が入り過ぎない姿勢を取り、マッサージを行うようにしています。

また大腿骨骨折の場合は、つまずかないよう下肢の筋力を鍛え転倒を予防することが大切です。

 

既往歴がある方には、患部に負担がかからないようにすることが大切です。

圧迫骨折の場合、伏臥位でマッサージをする際は短時間にし胸マクラをあてる。またなるべく負担の少ない側臥位でマッサージを行うようにする。

また大腿骨骨折の場合は、股関節が外内転することで起きやすいことを念頭に置きます。側臥位は足を互い違いにすることで安定しやすいですが、大腿骨骨折がある方は股関節に負担がかかります。私は両膝を揃え(膝の骨が当たり痛みのみられる場合は薄いクッションを挟む)などの対応を行い、股関節に負担がかからないようにしています。

 

既往歴のある方には状態を悪化させないような対応をすること、さらに骨折を起こさないようなリスク管理や身体作り(筋力やバランス感覚を鍛える)をすることが大切だと日々の訪問で感じています。

 

 

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はざま治療院 村越