最近お墓参りした?
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墓参りは、俺の目指す効率性と、ストイックな生活には馴染まない行為だ。それに、母は常に憑いてるしな。無駄な感情に時間を割くくらいなら、瞑想でもして精神を研ぎ澄ます方がよほど有益だろう。
…とはいえ、心の奥底で微かに引っかかるものがないわけじゃない。だが、それは感傷。俺の計画に不要なノイズだ。
八十三
「水を…頼む」用心棒は、喉を絞り出すように呟いた。ナツメはハッと息を呑み、慌てて水差しへ駆け出す。
その間、ペクチン子は心配そうに、用心棒の深く裂けた傷口に、ねばねばとした薬液を塗り込んでいく。それは、血の滲みを抑えるようだった。

「情けないことだ…ほんの数分で、君たちの仲間を…死なせてしまった。戦は、もうそこまで来ているかもしれない。心してかかれ。敵は…手強い。かつての時代とは、事情が異なるようだ。
私も…街に誘われ、浮かれておった。その隙を…つけ込まれ、妖術に…かかってしまったようだ」
用心棒は、肩を落とし、悔恨の念を滲ませた。ナツメが水を差し出すと、彼はそれを一気に飲み干し、荒い息をついた。
「ああ、奴らは人の命を何とも思っちゃいない。自分勝手が許される、自分たちは生物ピラミッドの頂点に立つものだと驕っている。」ペクチン子は、大粒の涙を零しながら、怒りを露わにした。その瞳には、悲しみと憎しみが混じっていた。
「やられっぱなしでは、私たちも済ませません。今日、私たちトゲトゲ族もお連れになればよかったんです。
私なら、奴らの目に飛び込み、二度と美しいものを見ることがないようにしてやれます!もっとも、奴らが美しいものを見たことがあるかどうかは知りませんがね!」ナツメは、獰猛な笑みを浮かべ、固く拳を握りしめた。