花火の思い出教えて!

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今年の夏も東京では花火大会がいくつも予定されている。ヘソクリスは、そんな季節の話題を装い、店長に揺さぶりをかけ始めた。

「店長、今年の夏、花火大会、行きます? 家族サービス、大事っすよ。まさかとは思うんすけど、店長がこんな時期に、

ねぇ……。あんまり羽目外しすぎると、打ち上げた花火、全部自分に降りかかってきちゃうっすよ?」


ヘソクリスは、涼しい顔でそう言いながら、店長の反応を窺っていた。そして、核心に触れる。

五十七

「もし、奥様が店長のことを知ったら、どう思うでしょうか? 奥様は、店長がこんなことをしていると知ったら、

悲しむかもしれませんね」と、憶測ではあったが、鎌をかけてみた。すると店長の顔色がさっと青ざめた。

そして、次の瞬間、まるでスイッチが入ったかのように、声を荒げ始めた。「なんだと!お前みたいなチェリーボーイに何が分かるんだ!俺の家庭事情に首を突っ込むな!」

店長は、紙コップの水をヘソクリスにぶっかけ、立ち上がった。その顔は、先ほどの青ざめた表情とは打って変わり、真っ赤に染まっている。

「お前はただの地域マネージャーだろ!俺の店のことを、偉そうに指図するな!第一、奥さんはこんなことぐらいで悲しむようなタマじゃない!

むしろ、『よくやった!』って褒めてくれるに決まってる!」店長は、そう言いながら、胸を張った。しかし、その目は泳いでおり、明らかに動揺している。

「それに、お前、何を根拠にそんなことを言ってるんだ!証拠もないのに、憶測で人を脅すなんて、許されると思ってるのか!」

店長は、ヘソクリスを指差し、声を張り上げた。「お前みたいなやつは、訴えてやる!名誉毀損だ!慰謝料を請求してやる!」

店長が、そう言い捨てると、そこにバイトリーダーが入って来た。店長は「ヒッ!」と声を上げた。