「あの、秘密のような話しをあけすけにして、ガリさんの身に危険はありませんか?」と、クッチは心配した。
「どーしてだよ、どーして、そんな面白い話を黙ってんの?」と、アルゴは駄々をこねた。
「どーしてって、聞かれてないからだよ!」と、ガリは言って、「炙りでもどう?」と言った。
「炙りなー、ビットコインの値によって炙り加減が変わるやつだよな、この間は炭みたいの食べさせられて、
料金は月給の3ヶ月分取られたよ!ここはさー、ボッタクリの寿司屋なのー」と、アルゴが大きい声をだした。
ガリはアルゴの口を手で塞ぎつつ、「あっ、ギャンブルじゃないのもありますよ。魚レット寿司はどうですか?」と、クッチを見た。
クッチは「あー、それ、分かる!お稲荷さんよ、多分」と言った。「お稲荷さんも美味しいよねー、魚レットのお稲荷さんなら具はフィッシン具ーだね」と一反木綿。
「それより、揉めメディアだよ! 生きてるってどー言う事? 死んだって騒がれているんだから、生きてるのを知ってたら、言うのが普通だよね」と、アルゴは噛みついた。
「うーん、だって、リップールさんが死んだと報道しているのに騒ぎ立てたら拙いだろ? そのくらいの義理はあるよ」とガリ。
一反木綿は呆れて「じゃあ、なぜ、今はよく知らないモノに話をするの?ガリさん、危険だよ」とこちらもガリを危ぶんで聞いた。
「どうして? なぜ? うーん、3人からは嫌な気を感じなかったから気を許しちゃったんだな。
それに、面白い話をして、場を盛り上げたかったし、自慢も少ししたかったかも。独りで寂しかったからさ。」と、ガリは大きな体を小さくした。
アルゴは我に返って、「マジヤバいっす!大株主を怒らせたら、俺たち、ゲームオーバーっすよ!
この件に関しては、聞かったことにしておくよ。闇ネットはまさに魔窟だけど、僕には他に逃げ場はない。
僕は小悪党かもしれないが、こんなことで人生をすり減らしたくない… 時間旅行したいし…」と、席を立った。
アルゴは帰り際「僕は臆病者だ。でも君たちは違う。クレー児ーだ。僕は君たちを忘れない。いつか必ず、君たちの伝説を語り継ぐだろう。
果たして、この世界は、君たちの手でどう変わるのか。未来は、君たちの手に委ねられたのかもなー。」と言って去った。
続く。