7ネオンサインが煌めく店の扉を開けると、そこに近未来の竜宮城が現れた。チョウチンアンコウの青白い発光器が店内を照らし、ムードを高める。
床を歩けばザックリと、白砂の上を歩いているような錯覚に陥る。クリスタル製の寿司カウンターの中に人魚姫と乙姫が悠々と泳ぎ、人形とは思えず、
その姿はまるで生きているかのようだった。冷たく湿った空気が鼻を通り、潮の香りさえも漂ってくる。
クッチと一反木綿は、この異様な光景に言葉を失い、ただ呆然と立ち尽くしていた。
すると、ホログラムのようにユラユラ歩く接客ロボットが、やって来て透明なクラゲ型のヘルメットを差し出した。
それを被ると、そこは完璧な深海の底で、圧迫感と息苦しさに一瞬身構えたが、ヘルメット内の空気は十分に供給されていて、圧に押し潰される心配も無いようだった。
カウンターを見るとそこにはタコ型ヘルメットを被った僧侶無料アルゴとガリレオ猪野べー太郎が、手招きしているところだった。
クッチと一反木綿がカウンターへ行くと二人は立ち上がって「こんばんは、はじめまして!」と言って、タコの触手を伸ばしてきた。
クッチはなぜかクラゲヘルメットの触手を伸ばす事に羞恥心を覚えたが、すでに3人は触手を握り合っていたので、照れながも繋がった。
続く。
AIジェミニによる登場人物たち画