激しい銃撃戦の中、私たちは身をかがめながら、次々と現れる敵を倒し進みました。こちらも味方を一人、また一人と、失い、私は独り。揉めメディアが感染していた部屋にたどり着いたとき、



私は彼女の無残な姿を見て、心を痛めました。彼女の体からは、無数のバグがすでに湧き出ていたのです。

彼女は無反応でした。けれど、私は彼女の体をそっと横たえました。私は最後の決戦に向かわねばなりません。

それは、トロイの木馬の中枢部で行われました。巨大なサーバーが轟音を立てて回転していて、

そこは私の最終目的地。私は、すべての力を振り絞って、その心臓部であるサーバーに攻撃を集中させました。

サーバー内部は、蜂の巣をつついたような有り様で、無数のバグが蠢き、感染したサイバーパイレーツたちが、

ゾンビのようにウジャウジャ彷徨い、ある者は、バグの幼虫に食い荒らされ、黒く萎縮したデータの塊と化し、

ある者は、バグの毒液を浴びせられ、データが溶解していく様を目の当たりにしました。

私の攻撃は、バグの巣を刺激したに等しく、バグたちは、怒り狂った獣のように、私に襲いかかってきました。

彼らの赤い複眼は、業火のように燃え上がり、鋭い爪で私のデータを切り裂こうと舌舐めずり。

激しい戦いの末、私は命からがら逃げおおせました。それでも死んだ仲間たちの死を無駄にはさせじと、孤軍奮闘サーバーを破壊させました。



トロイの木馬は、暗闇に包まれ、静けさを取り戻し、勝利を確信したその時、突然、背後から冷気が走り、私は身をかがめました。

続く。