クッチは、真田無視無視の体をじっくりと観察した。

すると、真田無視無視の体の表面には、様々な模様や文字が浮かび上がっていることに気がついた。

クッチは目を凝らして、その模様や文字を読み取ろうとした。すると、真田無視無視の過去に関する記憶が、クッチの脳内に流れ込んできた。

真田無視無視は川で生まれ、しばらく川面を漂っていたが、ケン微塵粉に食われた。けれども、その体内に寄生し成長できた。



しかしケン微塵粉が鮭に食われて万事休す!かと思ったらちゃっかりここでも鮭に寄生し割とのほほんと大きくなって、一安心と 浮かれていたら、鮭が者に食われた。

いよいよお陀仏かと思いきや、ここでも真田無視無視は無視され、それは少しばかり悔しかったけれど、者の肛門から世界の国へと、こんにちは!と、はみ出るほど大きくなれた。

一方、者たちは急激なモノ星の変化について行けず、絶滅が目前に迫っていた。者の一部は自分たちの居た事を覚えていて欲しいと思う女々しい心を持っていて、有機の記憶装置を作っていた。

女々しい心を持つメンバーの一人の腹の中に真田無視無視は居た。者は腹黒い自分の腹の中でも大きすぎるほど育ち、自分の肛門からこんにちは!した真田無視無視に有機記憶装置を移植した。



こうして真田無視無視は、有機記憶装置によって、モノ星の過去の出来事全てを記憶することになった。真田無視無視は、モノ星の歴史の生き証人となっていった。

続く。