ジーソは憤慨し、声を荒らげた。「お守りを捨てるなんて、罰当たりな主たちには罰が当たることだろう!クヨクヨすることはない。天に唾吐くような愚行だ!」


3人の励ましの言葉に、お守りの気持ちも次第に解れ明るくなってきた。「そうだよね!そうだよね!だって僕はツチノコ守りだよ。

一攫千金なんて、そんじょそこらに転がっているわけはない至難の技さ。僕の値段は330円。宝くじ100円だって当たる予感がしないのが、常識ある主の姿だよ!」


クッチは内心、「そこまで言っちゃうと自己否定につながっちゃうわよ」と苦笑しつつも、お守りの言葉に妙に納得してしまう自分がいた。

漬実はニッコリと微笑みながら、「お守りさんって、主の心の拠り所がお仕事ですものね」と声をかけた。


すると、お守りは少し気まずそうに咳払いをして、「私はこう見えても宗教界の端くれ、神的なフォースを持ってますよ!死んだモノの声を聞けます」と

クッチは、そんなお守りの様子を見て、思わず微笑む。確かに、お守りは神様のような力は持っていないかもしれない。けれど持ち主の心を支え、希望を与えることはできる。

その力は、決して小さなものではない。しかし、お守りの最後の言葉が、クッチの心に引っかかった。「死んだモノの声を聞ける!」という言葉は、真実なのだろうか?

クッチは半信半疑ながら「本当に、死んだモノの声を聞けるの?」と聞いた。

続く。