クッチは不謹慎にもフフーンと嬉しそうに「そうでしたか!やっぱり、アレが現れたんですよ!」と言った。
便トレーも村人もポカーンとクッチの顔を見つめた。村人が質問した。「アレ?アレとはなんですか?」
クッチは便トレーに確かめた。「便トレーさん、火事当日、室内は糠味噌のような臭いがしたんですよね?」
便トレーは「ああ、毎日ではないけれど、お袋はぬか床を大切にしていたから朝晩、掻き回す日もあったんだ」と答えた。
クッチは首を傾げた。「それ、本当に糠味噌の臭いだったんですか?便トレーさんはようなと言いましたよね。もしかして、何か別の臭いが混ざっていた…?」
「そうなんだ、お袋の糠味噌より臭いが濃縮されている感じだったが、それがどうした?」
クッチは真剣な顔で便トレーを見つめた。「便トレーさんが糠味噌と思った臭いは、もしかして可燃性のガスだったのでは?」
便トレーは少し照れて頭を掻いた。「いやぁ、家には東京ガスもレモンガスも来ちゃいねーよ。未だに薪の生活だからな。」
クッチはうなずきながら、「そうですね、そう言ってもらわないと、犯人は特定できません。」
私、ピーピー村に昨日来て、便器、おしっこ、落とし紙と観光させてもらいました。全て排泄関連ですね。でも、それだけでは不自由分ですよ。
屁ですよ!屁が出ていないじゃありませんか!」と叫んだ。話を聞いていた村人は、興奮して拍手しながら「屁だ!便トレーの家は屁だらけだったと説明しようとしているのですか?」と身を乗り出した。
続く。