すると、喉の渇きが瞬く間に癒やされ、ビタミンCが肌の奥深くまで浸透していくような感覚を覚えた。まるで、シミが消し去られるかのような、驚くべき効果。
クッチは目を丸くして、噴水を見つめた。まさか、ただのレモネードがこんなにも効果があるとは信じられなかった。
「これは…凄い凄レモン!」
クッチは思わず声を漏らした。「これって、もしやアブナイトじゃないの!」噴水から溢れ出るレモネードは、まるで魔法の泉のようだった。
この展開にほくそ笑んだクッチは、村人に尋ねた。「あの、このレモネードはどこで、どなたが作っているのですか?」
村人は笑顔で答えた。「ああ、これね、製造方法は村の秘密事項なんだけど、今日は特別に教えてあげる!
このレモネードは村人が持ち回りで作っていますよ。材料はクエン酸、レモン香辛料、着色料、サッカリンだね。」
クッチは期待外れの答えにがっかりして、「あの、アブナイト、と言う鉱物は入ってないですか?」とさらに聞いた。
村人は首をかしげ、「アブナイト?そんなもの聞いたことないね。第一、これは観光客用の物なんだから間違いがあっては一大事。レシピを忠実に守らないと村八分になっちゃうよ」
すると隣で聞いていた村人が「便タレーみたいにね」と皮肉たっぷりに呟いた。クッチは、またまた閃いて、「そいつだわ!便タレーがアブナイと関係してる!」と確信した。
続く。