最近伊勢丹はポケモン付いていますね!



死のう…彼はそう決意した。

彼は財布を握りしめ部屋から出て、チャリを走らせ、最寄りのコンビニを巡り大福を買い漁った。

そして部屋に戻り、引き出しの隅に入れていたお菓子の缶を取り出し、10年と103日ぶりに蓋を開け、ちびた鉛筆と硬くなった消しゴムを取り出した。

遺書…遺書は必要だよな、親兄弟はすでにこの世にないけれど、友と呼べる人もないけれど、死んだら迷惑だもんな。

バイトなんて代わりが直ぐに補給されて、ダンボールの蓋をする仕事を誰かがするさ、それにしたって、一言くらいサヨウナラと言いたい?ああ、言いたいのは俺なんだ…

彼は人に対して臆病になって自分が長らく孤独で寂しく、生きる事に絶望していた事に思い至り涙を流した。

突然、明るい光を見たゴムゴムとチビ太は目眩しい光に目をパチパチして身をすくめた。しかし徐々に目は光に慣れて、開放感に満たされた。

ヤッタァ〜、主は僕らを忘れてなんかいなかった。僕らはまた、主のお役に立てるんだね!!ゴムゴムは興奮してまた、頭を弾ませた。

フンッ!!スマートなスマホだから、壊れやすいんだろうさ、僕らは10年と103日ぶりだって直ぐにお仕事できるもんね。ヤワな作りじゃないんだよ。チビ太も興奮して言った。

優男はチビ太を手にとって、しげしげと見つめ、まだ書けるか?と思った。

チビ太は、書けますよ、書けますとも、この日のために缶の中で嫌いな鉛トレだって、欠かさずしてました。

主を信じて、今日まで腐らず、生きてきました。主、本当にありがとうございます。
チビ太はそう言って感極まり黒い涙を流した。

主に声をかけてもらえなかったゴムゴムは
、チビ太を羨んだけれど、ひたむきにゴムゴム〜と飛び跳ねて主に手を降り、自分をアピールすると同時に、

間違えないで書いてくださいよ、僕の出番のない事が本当はいちばん良い事だと僕知ってますからと、願った。

続く