部屋に入ると、そこには、バイウールーの亡き骸と、ワンパチンコの亡き骸が並べられていました。

二人は蝋のような青白い皮膚になっていてワンパチンコの目は潰れ、底には暗い穴がポッカリと2つ空いているだけでした。

バイウールーの体は骨だらけで、額には銃痕が見えましたが二人は安堵したように静かに横たわっていました。

ゴーゴーとは掛けていた毛布をめくって、彼らに二人の亡き骸を見せました。村長は、二人の亡き骸をじっと見つめ、しばらくの間、言葉を失っていました。

彼とイルマンもまた、バイウールーとワンパチンコの亡き骸を見つめ、涙を流し続けています。

やがて、村長は静かに口を開き、

「GO GOとありがとう。バイウールーとワンパチンコの血を拭ってきれいにしてくれて」と言いました。

GO GOとはしばらく沈黙し言い淀んで「ご遺体を村まで運ぶことは難しいと思います」と言いました。

村長は「それは駄目です。バイウールーもワンパチンコもウールー村に帰りたがっています。彼らの魂をさすらわせ、ゴーストにさせるわけには行きません。彼らは村を出て、苦労したのですからこれ以上、さみしい思いはさせられません」と言いました。

GO GOとは、村長の言葉を聞いて、うなずきました。彼も、バイウールーとワンパチンコの遺体を村に帰すことが、彼らの魂を弔うために大切なことだと理解していました。

GO GOとは、村長に「わかりました。村長の言うとおりに、バイウールーとワンパチンコの遺体を村まで運びます」と言いました。

続く。