彼とイルマンは倍売ーるーが売ーるー村に建てた村役場の「死んでれら城」を見上げていました。

彼らは、倍売ーるーが、ボンビーコインで破綻し雲隠れしてしまった後の、売ーるー村が気になっていたので、村にやって来ました。

「村長が罷免になったと聞いて、売ーるー村は心肺停止状態かと思ったら、死んでれら城は相変わらず、場末のラブホみたいで照明がピカピカだね」と、彼は言いました。

「もう、夕方になるから宿を探すウパ」と言いイルマンはスマホで近くの激安ホテル「怒号ーム」を予約しました。


彼はヤレヤレと肩をすくめて「怒号ームなんてさ、五月蝿いの決定じゃん。泊まるなら「寝間シュ」ホテルならいい夢、見られそうなのに」と愚痴を零しました。


「先立つ物がないんだから贅沢、言わないの!」とイルマンはキーキー言い返し、歩き始めました。

怒号ームはこじんまりとした建物でしたが中に入ってみると、エントランスホールの壁には、大きな窓が設置されていて、沈みゆく夕日を見ることが出来ました。


また、エントランスホールの床は、売ーるーのフカフカカーペットが敷かれており、壁にも防音対策として上質な売ーるー素材が使用されていました。

二人は慌てて、スマホを確認し、2千円と思ったのが、2万円であることに気が付きました。

続く