彼ら御一行は砂漠の道を歩いていた。彼はイルマンに昨晩見た御老公の話を始めた。

「それでね、御老公は下着探しをやめろと言ったんだよ。そうだよね、個人の感じ方や快不快は主観的だから、

それが解消されたって問題……、つまり、僕が元の生活に戻れるかってことさ、にはならないと思う。僕さ、下着探しををやめて、ノクさんたちと魔法の門を探そうと思うんだ」

イルマンは彼の目を見て「本当にそうウパー? ノクさんは角さんに助けられ、角さんに付き合っているけれど、実物の御老公を知らない。

二人は御老公の伝説話しや芝居をしてお茶の間の人気者。その人気を利用して村々で信者を集めお布施で暮らしているようだウパー、

でも、御老公が本当に居るならば、姿を表して奇跡を起こすのが早い。

イエスにブッダやムハンマド、世界の宗教リーダーは民とともにあり奇跡を起こしている。もし、御老公が本物ならば、ハバタクカミとなって自ら活躍しているはずウパー。


なんで、強い力を持っている御老公が砂漠の果てにある遺跡に隠れなくてはならないウパー? 角さんは角さんの体液を飲ませ、人々に御老公のゲンガーくを見せて、信者を募っているのではなく、自らのサボネリア体液を広めているように思えるウパー」と、小声で言った。


彼は少し考えて「そう言えば昨日、御老公を見る前に、角さんからお茶を進められたんだ。

あれを飲んでから、世界がピカピカした感じがして、御老公を見たんだったよ。あれ、もしかするとヤバチャだったかも」と、彼は角さんの背中を見ながら言った。


続く。