イルマンは早速、質問した。「カラマン村では見なかったレディ婆が大量に居るのはなぜウパー?」
ワタカシラは顔をしかめて「畑に虫がいないのは異常なんですよ、畑は虫たちのレストランですから」と答えた。
彼も続けて「じゃあ、オーガニックデネート村の畑があるべき姿だと言うんですか」と聞いた。
すると、ワタカシラははんなり京都弁を使いだした。
「おおっ、わてらは有機農法で綿を育てとりまっさのや」と説明を続けた。
「オーガニックコットンやのぅ、有機農法で栽培された綿花のこたんじゃでぇ。普通の農法やと、農薬や化学肥料を使ったりすんねんけど、オーガニックコットンはそんな化学物質は一切使わんで、自然にやさしい方法で育てとりますわ。
それやから、環境への負荷はちょっとじゃけぇ、地球や生態系への影響も最小限に抑えられるんじゃ。土壌や水源の保護も考えつつ、有機肥料や天然の防虫・防病剤を使う。
レディ婆がたくさんおるのは農薬を使ってない証やのぅ」とワタカシラは分かりやすく説明した。
「綿花は他の作物よりも農薬の使用が多いんやで。農薬によって、たくさんの生物が死んどっちゃったりして、残された大地は農薬で汚れたスナバァになっちゃうんや」
「誰しもが想像するような不毛な大地で、一反モンメンたちはヒドイデな貧乏生活を余儀なくされとるわ。
やっぱりオーガニックコットンは、お肌にやわっこくて通気性もばっちりやで。そして、お肌に刺激やアレルギーを起こす化学物質が入っとらんから、
敏感肌の方や赤ちゃんの洋服にも安心して使えるんやで。下着もオーガニックコットンやったら、痒くなったりせんし。
ウチらのオーガニックデネート村では、ただの綿花やなくて、このオーガニックコットンを栽培しておるんや。
綿花畑の一部がちゃんと茶色や緑色に見えるのは、有機肥料を使って健康な土壌を維持しとるからや。オーガニックな綿花を育てとんのやで。真っ白ばかりじゃあかんねん。
お一つ手にとったらドードドリオ? オーガニックコットンの魅力を楽しんでみてや」ワタカシラはそう言って胸を張った。