子供は、学校で虐めにあっても親には言い難く我慢しちゃいますよね。
ある日、学校で獅子魂なのにマザコンと、揶揄されて泣いているシシコ。彼は母親には心配をかけたくないと、涙を見せないように必死で我慢していました。
しかし、シシコは心を癒やすため、庭に球根(キュウコン)を植えることを思いつきました。球根が芽を出し、成長する様子を見て、少しでも心の安らぎを取り戻したいと思ったのです。
シシコは丁寧に球根を土に植え、毎日欠かさず水やりを行いました。そして、数週間後、球根から小さな芽が顔を出しました。
シシコは芽の成長を喜び、ほっこりふぉっこ(フォッコ)と気持ちがほぐれていく感覚を味わいました。
その後、芽は大きく成長し、九本もの金色の稲穂のようなフサフサが立派に育ちました。シシコはその美しい姿に目を奪われ、自然と涙しました。
シシコは母にその成長した球根を見せたくて、一緒に庭に行きました。母は球根から生まれた稲穂の美しさに驚き、「シシコ、すごいわね!こんな綺麗な稲穂を育てられるなんて、お母さん、本当に嬉しいわ。」と言いました。
その夜、母は一人で稲穂を見に行きました。すると、稲穂たちは突然九本の尻尾を持つ一匹の狐(キュウコン)に変身しました。
狐は驚いている母の前に立ち、シシコが獅子魂のマザコンとからかわれ泣いていると話しました。そして、そのまま何処かへ行ってしまったのです。
母は狐が話していることに心を痛めました。彼女はしばらく考え込んだ後、シシコの元へ戻りました。
母は部屋でションボリしているシシコのとなりに座り、
「シシコ、あなたはマザコンと、からかわれて、傷ついて泣いていたんだね...。ごめんね、気がついてあげられなくて…お母さん、これからはちゃんと気をつけるようにするから。あなたは大切な息子、私がいつでもそばにいるよ。」と、優しくシシコの背中を擦りながら言いました。
シシコは母の言葉に胸が熱くなり、涙を流しながらも獅子魂のチカラで母を抱きしめました。彼は母の愛に支えられ、自分を認めてくれる誰かは居ると確信しました。
そして次第に彼は獅子らしい容姿へと変貌を遂げ、可愛らしいシシコは強い獅子魂を持った雄の獅子へと成長。
それでも彼は獅子魂を秘めていたので、中傷していたポケモンたちにしカエンジシ(仕返し)することはありませんでした。
ほのおタイプでまとめてみました。
終わり。