ふよく観戦するスポーツは？
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蛇と杖が、今日も上空から下界を見下ろしながらのおしゃべり。
蛇：ちょっとさぁ、今年で3回目だよ、これだけ出番があるなら、やっぱ、名が欲しいね。
杖：僕らって自己紹介もしてないから、ほとんどの人が、目が点、状態だよね.。
登場時の設定は間違ってるし・・・
蛇：じゃ、ちょっと改めましての自己紹介。
僕は蛇、ギリシャ時代に再生と繁栄の象徴として存在していたよ。
それでアスクレピオスさんの杖の装飾になったんだけど、肝心のアスクレピオスさん、
死んじゃって路頭に迷ってたら上手い具合に健康の旗印になれたんだよ。
杖：僕はオリーブの木でできた杖だよ。
なぜ僕かって言えば、僕もギリシャ時代に太陽と平和の象徴と言われていたからさ。
以下同文。
蛇：ああ、アスクレピオスさんは医学にたけた神様だったんだけど、
死人まで蘇らせちゃって、お祖父さんにあたる天空神様を激怒させて、雷の杖で焼き殺されたのさ。
杖：それで今日はアスクレピオスさんのお父さんであるアポロン神の話だね。
蛇：そう、スポーツと言えば、オリンピック、オリンピックと言えば月桂樹の冠が付き物でしょ？
あれを考案したのがアポロン神。
杖：僕らには難しい話は分からないけど、全然、モテなかった、イケてなかったのだけは
確かだね。
蛇：大きい声じゃ言えないけど、女子がらみの犯罪歴が凄いから。
杖：なんたって、振られた腹いせに女子二人を月桂樹と鬼アザミに変身させるわ、
過失で死なせるわ、自分の手を汚して殺しちゃったりもしているしさ。
蛇；上手く行ってたら、悲劇にはならなかったけど、追いかけちゃあ、フラれの連続。
杖：そして殺人犯・・・ああ、殺人神か？
蛇：自分の彼女が妊娠している時に、他の男との浮気を疑って殺しちゃうって、
どうかしてるよね。それでも生まれた子供がアスクレピオスさんで、
医神となって死者をも蘇らせちゃうんだから皮肉。
杖：アスクレピオスさん、蘇らせたかったのはお母さんなんじゃないの？
蛇：ん～ん、それを議論している時間は僕らにはないかも・・・長いと嫌われるんだよ！！
杖：そっか、で、前後して目を付けたのがダプネさん。
追いかけまわして逃げ切れないってとこまで、追い込んで、
それを知ったダプネさんのお父さんが娘を憐れんで月桂樹に変身させたんだよね。
蛇：親御さんの無念、思いやられます。
杖：なのにさ、アポロン神は恋の形見だとか言って、その月桂樹で冠作って、
自分主催のスポーツイベントの勝利者にまで被らせた・・・延々、二千年もそれが続いてるんだね。
蛇：どの口が言うのか？オリンピックは平和とフェアプレイの精神だって、
杖：嘘ばっかりだよ。それじゃ、こんな時に、やるハズないんだから。
蛇：きっとどこかにいる非情なアポロン神が隠れてやらせているんだよ。
皮肉な内容の多い二人です。
