”負の時代精神” | 本を読んでも賢くなりません。

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ごく普通の読書ブログのつもりではじめたら、ごった煮のようになってしまいました。

欧州歴訪中の安倍首相が14日、リトアニアで第二次大戦中に多くのユダヤ人を救った「命のビザ」で知られる、日本人外交官杉原千畝の記念館を訪れました。

 

 

その様子を伝える安倍首相や首相官邸のツイッター、フェイスブックに多くの書き込みがなされています・・・が、かなり酷い誹謗中傷のコメントが見られます。
 

 

非難側のコメントをまとめると、「杉原千畝氏は外務省(国)に逆らってユダヤ人にビザを発給したので、称賛されるべきは杉原氏個人であり、その偉業にタダ乗りするアベは盗人猛々しい」のだそうです。(これでも、トーンを抑えています。とてもじゃありませんが、怖くてそのまま書けません)

 

 

 

https://twitter.com/AbeShinzo/status/952515983616258048

 

( ↑ リンク先に1分の動画があります )

 

 

杉原氏の功績を個人のものとし、ユダヤ人にビザを発給したため外務省を解雇されたというのは左派のプロパガンダなんですけど・・・
 

 

(あとで資料を出せるよう、少し探しています)
その前に、2年前に果樹園さんが書いた記事がありますので、リブログさせていただきます。

 

 

 

 

負の時代とは差別の精神を含む戦争の時代のことだ。

白人が有色人種を差別する。ゲルマンの民族主義がユダヤ人を差別する。ある宗教が他の宗教を差別する。

戦争の原因には様々あろうが、人種、民族への差別意識が動機の一つとなったことは否めない。

差別意識にはエスカレートするものもあり、ジェノサイド、ホロコ―ストにまで止まることがなかった。

これこそが負の時代の精神なのだ。

一方で洋の東西に関わらず人道、倫理、道徳の価値観も養われてきた。

西洋に於てはプラトン、アリストテレスなどギリシャ哲学に始まり、文芸復興は人道主義を生んだ。

東洋では仏教の六道、儒教などの宗教観から人の道が生じた。

第二次世界大戦を境に負の時代精神と倫理、道徳、人道の精神は逆転した。

民族は植民地主義から解放され、有色人種は独立国家を持つ過程で新たな火種、イデオロギーの戦争にさらされた。

日本人は古くから和の精神文化を養ってきた。誰かに教わることも、哲学したことも、帰依したからでもなく、風土のなかで人の道を身につけてきた。

四方を海に囲まれた自然災害の多発する土地柄故かも知れない。あるいは農耕民族故かも知れない。

やがて人の道は、民族の精神、国家意思となり、1919年(大正8年)、第一次世界大戦後のパリ講和会議の国際連盟委員会で日本は人種差別撤廃提案をした。

1938年(昭和13年)の五相会議で板垣征四郎陸軍大臣の提案で「日本政府はユダヤ人の迫害には与しない」(ユダヤ人対策要綱)との閣議決定がなされている。

同じ頃、ソ満国境の極寒の町オトポ―ルにはナチスドイツの迫害から逃れてきた二万人のユダヤ人難民が集まった。満州国に逃れて来たのだが、ドイツに気を使う満州国は受け入れを拒んだのだ。

このユダヤ人難民を救ったのが特務機関長であった樋口季一郎少将である。
彼の働きで満州鉄道総裁の松岡洋右、関東軍参謀長であった東条英機が動き列車が準備された。


ユダヤ人難民は満州鉄道に乗り上海から米国に脱出できた。

1940年(昭和15)リトアニア領事代理であった杉原千畝はヒトラ―のポ―ランド侵攻で迫害から逃れてリトアニア領事館に集まったユダヤ人に日本の通過ビザを発給した。

その数2139枚、6000人分であった。後に命のビザと呼ばれた。

ユダヤ人難民に通過ビザを与えたのは杉原千畝だけではなく他の国の日本領事館でも発給された。

樋口季一郎少将は極東ユダヤ人協会大会での挨拶でこう述べている。

「ヨ―ロッパのある一国は、ユダヤ人を好ましからざる分子として、法律上同胞であるべき人々を追放するという。いったい、どこへ追放しようというのか。追放せんとするならば、その行先をちゃんと明示し、あらかじめそれを準備すべきである。   


当然とるべき処置を怠って、追放しようとするのは刃をくわえざる、虐殺にひとしい行為と、断じなければならない。私は個人として、このような行為に怒りを覚え、心から憎まずにはいられない。


ユダヤ人を追放するまえに、彼らに土地をあたえよ! 安住の地をあたえよ! そしてまた、祖国をあたえなければならないのだ」

挨拶の後記者団に囲まれた樋口にイギリス人の記者が問うた。

「将軍の演説は、日独伊の三国友好関係に明らかに水をさすような内容である。そこから波及する結果を承知しての発言か?」

樋口は、

「日独関係はコミンテルンとの戦いであって、ユダヤ人問題とは切り離して考えるべきである。

祖国のないユダヤ人に同情的であるということは、日本人の古来からの精神である。

日本人は昔から、義をもって、弱きを助ける気質をもっている。」

と答えたのである。

見てきた通り、世界が差別と殺戮の負の時代精神のなかにあって日本人は伝統的に培ってきた義の日本精神を貫いたのである。

ユダヤ人、台湾人、インド人、トルコ人、インドネシア人他多くの人々が絶賛するのはこの日本人気質なのである。

私たちが誇れる精神ではないか。

残念なことにこの精神をどこかに置き去りにしている同胞がいる。

その息子や娘が、負の精神に生きるそのような親を果たして誇りに思うだろうか?

 

 

日付けが変わる前に~

アワワワワ~

(変わったっていいじゃない。笑)

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