まだ戦いは続いている | 本を読んでも賢くなりません。

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ごく普通の読書ブログのつもりではじめたら、ごった煮のようになってしまいました。

昨日の記事「最近読んだ本4冊」にsuzukiさんからコメントをいただいて、何とお返事をしたものか考えた挙句、記事にてお答えさせていただくことにしました。

 

私が言いたいこと「日本人は戦争について知るべきである」という考えと、suzukiさんのお考えは同じです。

にもかかわらず、suzukiさんは私が違う意見の持ち主とお思いになったようです。たぶん読者さんでsuzukiさんのコメントに共感される方は、とても多いと思うのです。だから、suzukiさんと私の間に認識のズレがあるとしたらそれはどこか、思い当たる点を書いてみることにしました。

 

それからまた、昨日の記事中引用した部分からは、古市憲寿氏と高橋源一郎氏は「先の大戦において日本だけが悪だった」という主張は見受けられないとのご指摘をメッセージでくださった方もいらっしゃいました(ありがとうございます。まだお返事していませんね)。

 

古市氏のいう(高橋氏も賛同した)、「戦争について語り継がず、何も知らない、無知にこそ平和が続くことへの希望がある」・・・これこそ、戦後日本を占領したGHQのWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)の狙いそのものです。

 

 

戦前・戦中・戦後と日本に行われてきた工作について触れている本

 

 

ジェイソン・モーガン氏の「アメリカはなぜ日本を見下すのか?」から抜き書きします。

日本に対する洗脳計画、WGIP
戦後日本の場合、この心理戦はWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)という形をとった。この取り組みは戦争の罪悪のすべてを日本側のみに強いるための大掛かりな洗脳計画だった。
日本に先制攻撃をかけさせるべく、ルーズベルト大統領が戦前に何度も日本への挑発的行為を繰り返しておきながら、戦前、戦中、戦後と一貫して日本だけが悪くて、連合国はすべて正しかったというプロパガンダを徹底的に行った。
アメリカが交渉の余地を見せなかったこと(ハル・ノート)や、無条件降伏を求めて戦争を余計に長引かせたこと、東京・広島・長崎などの罪のない一般市民を大勢焼き殺したことなどはなかったことにして、日本側だけが悪かったと主張したWGIPのプロパガンダは結局、成功した。
それが本当の歴史として鵜呑みにされてしまうことになり、現在の日本では(そして現在のアメリカの南部でも)ほとんどの人が戦争の責任は自分たちだけが負わなければならないと信じている。

 

 

WGIPについては、Wikiでも「江藤らによって公開されておらず、実在するかどうか明確ではない」と誤った記述がされていますが、文書は見つかっています。それが昨年(2015年)5月号の正論に写真付きで掲載されています。

 

 

 

 

詳細は本誌で読むしかありませんが、冒頭部分はこちらで読むことができます。

「これが戦後の元凶だ! 米占領軍の日本洗脳工作『WGIP』文書、ついに発掘」

 

 

WGIPというプロパガンダを成功させるために大きな役割を果たしたものは、いまだに日本国内の重要部分を抑え込んでいます。マスコミの自主的な言論統制もそのひとつですし、進歩的文化人と言われた人々の論壇での活躍もそうです(跳梁跋扈といいたい)。

その進歩的文化人たちが盛んに広めてきた言論が、いまその末裔である高橋源一郎氏や古市憲寿氏らに受け継がれているのです。

 

もちろん今はGHQなどはいないし、朝鮮戦争の勃発で事態が急変したことでマッカーサーの考えは変わり、日本も再軍備を求められ、現在の自衛隊の前身である警察予備隊が誕生しました。

 

事態が変わった、それによって利用者が変わったと言ったほうが分かりやすいでしょうか?

かつて進歩的文化人の背後にいたのは国際共産党組織(コミンテルン)であり、ソ連、中国共産党、北朝鮮でした。ソ連の崩壊と共産主義者たちを日本人の洗脳工作に当初利用したアメリカが主敵(共産主義)に気づいたため、いまの進歩的文化人の末裔(左翼)の背後には中国共産党と北朝鮮がいることになります。

 

つまり、日本人の洗脳工作は続いている、その意味で記事のタイトルを「まだ戦いは続いている」(思想戦のこと)としました。

 

この実態を知らないと、戦争を知ったことにはなりません。平和の体験と記憶だけで生きていく、という言葉が一見前向きなように見えながら、その実はアリが蟻地獄にはまっていくようなものだとお分かりになるのではないでしょうか。

 

だから戦争の悲惨さを伝える今までのやり方だけでは不十分で、戦争は嫌だから、平和を望むから、だから真実を知って欲しいというのが、このブログの大きな目的のひとつなのです。

 

 

関野通夫氏著のブックレットも出版されております。

 

 

ここまでお読みくださってありがとうございます。

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