YouTubeを見ていたら偶然、東京大衆歌謡楽団の動画を目にした。
オールバックにした若者が当時のモダンボーイそのものの出立ちで日本歌謡を唄たっているではないか。
何とも懐かしい。
父が懐メロ好きで昭和歌謡は自然に耳にしていたが、フォーク、ロックに夢中だった私には古臭いとしか思えなかった。
しかし、改めて東京大衆歌謡楽団の演奏を聴くとその素晴らしさに気付かされた。
メロディも良いが歌詞も良い。
この歳にならないと、その良さは分からないのかもしれない。
東京ラプソディは昭和11年に発売された曲である。
作曲は服部良一かと思っていたのだが、何と古賀政男であった。
古賀メロディというと「影を慕いて」などの演歌を思い浮かべてしまうのだが、こんなモダンな曲も作っていたのである。
因みに「丘を超えて」も古賀政男作曲である。
両曲共に歌唱は藤山一郎。
私が子供の頃は紅白歌合戦にも出演していた記憶がある。
正にモダンボーイ。
歌唱も素晴らしい。
東京大衆歌謡楽団は富山出身の4兄弟によって編成されている。
歌い手の高島孝太郎は当時のモダンボーイそのもの。
服装や仕草も相当研究したのだろう。
東京大衆歌謡楽団は元々は世界の民族音楽等を演奏していたらしいのだが、昭和歌謡の素晴らしさに気付き、現在の様なスタイルになったらしい。
単にカバーするだけではなく、服装や仕草も当時のまま再現しているのが凄い。
歌い手の高島孝太郎さんが長男。
粋なモダンボーイスタイルが良く似合う。
千葉のリハビリセンターに慰問に行った際にはリハビリしていた長嶋茂雄氏も最初から最後まで熱心に聴いていたという。
母が喜びそうなのでYouTubeのリストに保存。
実家のテレビにはAmazonスティックが差し込まれているので母に見るようにと連絡。
後日、電話すると母は動画を見て感激したという。
殆どの曲が歌えるらしい。
母は是非、投げ銭をしたいという始末である。
それにしても昭和歌謡は素晴らしい。
ストリートライブで聴いている人の中にはリアルタイムで聴いていた人もいるだろうが、そうではない人の方が多いだらう。
昭和歌謡には若者をも惹きつける力があると思う。
果たして今流行っている曲は50年後に聴く人がいるのだろうか。
東京大衆歌謡楽団は、もっとメジャーになって日本歌謡を広めてもらいたいものだ。