バランタインは17年が有名だが、小田原でも手に入らない。
アルコールの刺激を押さえて甘さを強調する。
普通、安い酒はアルコールの刺激を避けられないのだが、バランタインはウイスキー作りの巧みさを感じさせてくれた。
バランタイン12年は果たしてどんなウイスキーなのだろうか。
12年という事は12年以下の原酒は使っていないという事。
贅沢なウイスキーなのである。
いよいよテースティングである。
小さなコップなので少ししか入らない。
なあに。
キッチンまでは直ぐ側。
狭い家は便利だ。
熱海に住んでいた頃は2階で食事をしていたので、酒が切れると階段を下りて、長い縁側を渡って台所に取りに行かなければならなかった。
広い家には二度と住みたくない。
因みに水はミネラルウォーターではなく湯河原の水道水。
これが結構旨いんだ。
濃い色をしている。
グラスからは甘い香りが漂って来る。
一瞬アルコールの刺激かと思ったらビダーである事に気付いた。
その後に甘さが広がる。
甘さが強調されたファインネストとは随分印象が違う。
ビダーさが苦手な人はファインネストの方を好むだろう。
しかしバランタイン12年はビターと甘さが同居している。
というか重層的なのである。
ビターな味によって甘さが深まるというのだろうか。
単純な味ではないのだ。
しかしファインネストの甘さに慣れた舌は戸惑っている。
やはり12年である。
甘さにまろやかさがある。
しかしバランタイン12年とバランタィンファインネストの価格差は倍。
丁度、ファインネストを切らしている。
早急に比較しなければならない。
アルコールの刺激は殆どない。
旨いウイスキーである。
バランタインのウイスキー作りの上手さは群を抜いていると再確認した。
甘い。
あの最初に呑んだと時に感じたビターな感じはあまりしない。
どういう事なんだろう。
しばらくしたら苦さが甘さを引き立てている事に気付いた。
もう最初に飲んだ時の戸惑いはない。
一日でこんなに印象が違うものか。
やはりファインネストとよりも味に深みがある。
バランタイン12年の旨さを実感すると共にファインネストの旨さも改めて感じた次第である。
バランタイン17年になるとどんなウイスキーなのか。
全く想像がつかない。
それもこれからの愉しみである。
ウイスキーの旅は始まったばかり。
これからどんな景色を見せてくれるのだろうか。