もう買ったファンデーションをすぐ割るクセは治りましたか?
つこたんによくファンデーションを買わされたことをなつかしく思います。
つこたんがおれに「別れないから大丈夫だよ」なんて言いながら
徐々に連絡がとれなくなったあのころから、
もう11年が経ったんだね。月日が流れるのは早いものです。
あ、そうそう、手紙を書いたのは何か理由があるわけではないんだ。
つこたんに名前が似てる犬がいて、
ふとなつかしくなったから、
たまには思いついたままに何か書いてみようと思っただけ。ふふ。
今振り返って考えてみると、あのころのつこたんは、
穏やかでかわいい雰囲気をかもしだしていたわりに
自由人で手に負えなかったのを覚えています。
天真爛漫でおれにも優しかったけれど、
どうも自分だけのものにならないような
歯がゆさをいつも感じていました。
「あっさりした恋愛が理想だよね」
ってつこたんに押し付けられたときには、
なんとも言えない切なさがありました。
これからもつこたんらしさを失わず、
それとせめて毎日お風呂には入るようにして、
新しい誰かと幸せになってください。
またいつか会いましょう。では。
「初恋の人からの手紙」
