愛染隼人の女の詩集 前橋の夜に
あなただけよと すがって泣いた胸に咲く花 散ってゆくけど涙ボロボロ 恋にさようなら別れを告げた 哀しさだけど故郷海峡 私は あゝ帰ります…いつものように 振る舞いながらあなた忘れた 暮らしの知恵に涙ボロボロ 哀しみがつのる細いこの胸 苦労のあかしあなた忘れません私は あゝなみだ船…お帰りなさい お風呂はいかが妻の言葉が もう言えなくて涙ボロボロ あなた憎んでも愛返らない 夕陽が落ちる傷は残るけれど私は あゝ戻り船… 心に光る星があるなかなか言えない今は片思いの そんな恋だけどだから お酒に頼って我を忘れて あゝ前橋の夜に…行きつ戻りつ 恋が女の命なら夜に花咲かす顔に白粉花が 赤い紅を引くだけど 何故か未練恋い雨なみだ雨 あゝ前橋の夜に…両毛線に 埋めた恋のお相手が夜に沈んでも心の片隅で 悪戯小僧が駄目な 私を泣かすのか弱さ未練 あゝ前橋の夜に…