「逢いたい」

そう想うことは
我儘なのだろうか

「愛している」

その気持ちは
執着なのだろうか

「好き」
だから
「逢いたい」
「触れたい」
のは
いけないことなのだろうか

「想いが届いて欲しい」
願うのは
押し付けなのだろうか

自分からの
「したい」
ことだからか

「単なる欲求」
なのではないだろうか

「相手への気持ち」
とは
「自己満」
にも思えることがある

「そうではない」
という
抗う気持ちもある

「愛すること」
なぜこんなにも苦しいのか

甘くも苦いその味を
快感として
求めているだけなのだろうか

都合の良い思い込みで
手放せないだけなのでは無いだろうか

それが自分自身を
身動きを封じる鎖のように
複雑に
絡まっていると
何処かで知りながら

手放そうとすると
これでもかと言わんばかりに
あの人の名前や
姿の似た人が
自分を放そうとしてくれない

そしてまた
堕ちる

「愛情」という名の
感情の闇に

今日もまた
無意識にあの人の意識を感じながら
自分を縛り付ける