【最強の二つ名】
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流れる。

流れるのは何のためか。

行く先はどこか。

目的は何か。

聞かれればこう答えるだろう。

〈最強〉の二つ名がほしいだけ

だと。

・・・

〈夢〉から舞台は一度、
〈現実〉へ。

現実の世界。

繁華街。

街には無数の人々。

そんな繁華街を一人さまよい歩く。

「寝れん。

あー、腹満たせば寝れるかと思ぅたが、眠くならんのぅ。」

一人言の愚痴をつぶやくのは

市原 九龍(いちはらかおる)。

昼間に
〈メール鬼〉という
夢の中のゲームで自己通算で三連続逃げ切りを達成し、

なおかつ、無敗。

先ほどまで繁華街で、飯を食っていた男。

今日夢の中、
戦国、
〈覇乱〉の世界に
用がある男。

流れもの。

現実世界でも、

流れもの。

職や、
すむ場所を転々とする。

だが、

流れものと

半端ものでは

意味あいが異なる。

彼はけして、
半端な生き方はしていなかった。

様々なスキルもそれなりに備えていた。

その地、その職に求めるものがなくなったときに

流れる。

流れるのは

〈最強〉になりたいため。

自分の

可能性を証明したいため。