その方と出会ったのは





七年くらい前の

お話なのですが






対面鑑定のお客様で







当時
50代前半のお母様で








当時
大学出たての20代前半の

娘さんがお一人いらして











そのお母様の御相談の一つに



娘さんを御心配するあまり









一人娘が



大学を出て就職先も

今の自宅から近いのに









「一人暮らしをする」と言い






娘さんの言い分は






「高校生の時から決めていた」





「周りの友達も皆一人暮らしをしている」と












一人娘さんは決めているらしく









でもその時の現状は







御相談頂いたお客様のお母様は






まだ一人娘さんが小さな頃に







離婚され







決まっていた養育費も






元のご主人に逃げられ

一度も支払いはされず








その御相談のお客様のお母様が








朝早くから夜まで

お仕事を掛け持ちして働き








勿論





食費


生活費から




学校に掛かるお金








全て





何から何まで






多額な塾代から





大学四年までの学費





何不自由無く育て上げ









その中でも





一度も「お金が無いから出来ない」等と





一人娘さんに言った事は無く








その分




当時のお母様は




「自分が働けば良いだけ」と





思っていたらしく





シングルマザーだからと





世間で良く言われる






負い目等は娘に

掛けたくないと






御自分お一人で頑張って来られて










やっと





一人娘が大学四年を卒業し




就職が決まって





これからは




自分の人生だと




肩の荷が降りた頃に






その御相談のお客様のお母様は





体調が悪くなり











初めは

今まで張り詰めていたものが






自分の中で取れただけ





くらいに





思っていたそうなのですが






検査をすると







小さな悪性の腫瘍が
何個か見つかり








初めは娘にも言わず






通院し







でも段々と







御自分の意に反して






悪くなり








その頃に






娘さんの



又「一人暮らししたい」の話になり









そのお客様のお母様は







病名も言わず







「まあ年頃だし一人暮らししたいわよね」と







娘さんの意見に反対も無く












でも







段々と



その御相談のお客様のお母様の






顔色や






食べられなくなり





痩せ細って行く姿を








やっと
一人娘が気付き





お母様は娘さんに




病名は伏せたそうですが






お母様の病気である事実を

知ったそうです








それで






一旦
娘さんの一人暮らしの件は



流れたと言うか








でも




事ある毎に




娘さんは





「〇〇は一人暮らしして楽しそう」




「今は出来ないけど一人暮らししたら」等と





娘さんに

悪気は勿論無いと思うのですが








度々



その御相談のお客様のお母様に
言うそうで







その御相談のお客様のお母様が



仰られるには







その娘さんの場合





「親が子を思うみたいに

無償の愛で自分がやりたいからやる


それが当たり前」






では無くて






「いずれかは


どうせ私は(娘さん)一人暮らしするのだから

良いけど




今は「母親の為に」我慢しているしかない」




と言うのが


伝わって来て





「逆にしんどいのです」と







「何だか


母親の私の為に私は(娘さん)無理して「我慢している」と





言われているようです」と聞かされ







きっと





娘さんも勿論


悪気は無いのだけれど







娘さんの中の




ゆらゆらとした氣が



お母様に伝わっているのだなと








それで




通院中のお母様が





一人暮らしを望み




離れて行きたい娘に申し訳無く






ゆっくり

療養する事も出来ず






娘さんに
迷惑掛けたくないからと








お母様は





私が
病気なんて言ってられないと





気ばかりが焦ってしまい






又それでストレスも溜まり






病気を悪化させて





悪循環を生み出しているのだなと






霊視からも視えました










勿論



この場合





どちらも悪くありません








一人娘さんが






家を出て自立したい






お母様は





勿論応援したいけども





ただ



御自分の身体が


思うように動かない









ですが




お母様は








今後や老後



一人娘の世話になり



迷惑を掛けたく無いので






自分でなんとかしなければ





との想いが強く





でも



身体が思うように動かない






働けない







その
お母様は




「娘に迷惑を掛けている」と





御自分を責めておいででした









ですが








これまで





ずっと女手一つで






娘さんを大学四年まで







奨学金等の制度も利用せず









大きな病気一つさせず


成人させ無事に育て上げた








聞くと




娘さんが学生の時は






お弁当だったので





朝の3時に起き






毎朝お弁当を手作りし





洗濯物を干し





夜ご飯の下準備を済ませ





娘さんに毎日置き手紙を書き


娘さんの為の朝ご飯を用意し





お母様は早々に

御自分の準備が終わると





朝始発の電車に乗り






仕事場へと
通われていたそうです





そして






夜は別の仕事を
掛け持ちし






夜遅くまで仕事をし





 
帰宅した後は







家で出来る

塾の答案の丸つけや



記者が録音した文字起こしを
パソコンで打つ仕事や翻訳等の




お仕事をしたり







一日24時間が
毎日あっと言う間というくらいの




日々で










その頃







一番に何が欲しいかと
言われたら




「寝たい」と




答えたいくらい





そのお母様は






身体を駆使して

頑張っていらしたそうです










私はそのお母様の話と



その

お母様の過去を霊視で見た時







私は




自然に涙が出ているのを



気付かないくらい





娘さんに対する






深い愛情と





お母様の日々が





大変で






良く乗り越えて来られたと







想いが深くなりました





そのお母様が





病気になられるのも







あれだけ

御自分の身体に無理をしたら





それは



身体に堪えるでしょう







肉体的だけでは無く

精神的にもきつかったでしょう










娘さんを育て上げる







それだけの一心で








その頃からの





何十年の積み重ねで







お母様の身体が





ぼろぼろになるのは




無理は無いです













勿論




先程も書きましたが







娘さんの「一人暮らし」






別に悪い事ではありません












私が思うのは








親の介護にしても







家庭




結婚生活でもそうなのですが








いつか一人暮らしするにせよ





結婚生活でも

(このお悩みも御相談で多いのでいつか書きます)













現状不満が有り







先々どうなるか分からないとしても








「いつか一人暮らしするから」






「いつか離婚するかもしれないから」等と






「逃げ場」みたいなものを作って







しかも






何気かもしれず






勿論
悪気も無いのかもしれませんが







それを





御相手に話す人





この場合は娘さんですが








そういう心に揺らぎがある人は







御相手(この場合お母様)にも







不信感や一番に

不安を与えている事








それが伝わっている事にも









気付かない
















この時の


「病気のお母様と一緒に居る」








本当に自分が決めてやっているのなら






自分の決めた事を貫いて






実行して



やり遂げるのが




私は「覚悟」だと思います










「覚悟」も無く






中途半端な気持ちは









必ず相手にも伝わり







口先だけの

上っ面の人なのかと







「大丈夫かな」との心配が先に立ち









(この場合)
お母様も












落ち着いて








病気だとしても





ゆっくり

寝てもいられないでしょう


















生きている中で




誰もが



「決断」の時は何度か来る











その時の

自分自身の動き









行動








それが

未来の自分を変える







そう私は考えます











結局







このお客様のお母様は



それから







手術が上手く行き








入院が長引きましたが






その後


暫く自宅療養し






その
一年後くらいに






娘さんは




一人暮らしを実行され




お客様のお母様も




短時間なら働けるようになり











国の援助を御受けになりながら





お一人で暮らして




いらっしゃいました






お母様からは





私にも






たまに




近況をお知らせ下さったり
















でもある時








久しぶりに








その
お母様の氣が伝わって来た時に







何故か胸騒ぎがして



霊視で視え


















その頃は






娘さんの
携帯番号も教えて頂いていて






娘さんも私の鑑定のお客様として




やり取りもしていたので







すぐに


娘さんに


「お母様の所へ行くように」と





お願いしました








そして







次に娘さんから





ご連絡があった時にお聞きしたら







お母様は

リビングで倒れていらして





すぐに救急車を呼び






命には別状は無いが






後遺症が残り

暫く入院になるとの事








実は





お母様は


病気が再発していて




身体がきつかった事を



少し離れて暮らす娘さんには






心配掛けられないからと




一切知らせなかったとの事






後少し発見が遅ければ




命が無かったとの事を







その時



娘さんからの




御連絡でお聞きしました








それから




娘さんは
一人暮らしをやめられ







実家に戻り






そこから




お母様の入院先へ



足繁く通い







お世話をされ






お母様が退院して






今度は



お母様も倒れたのが堪えたようで




「のんびりと
一緒に暮らしています」等の







御連絡をたまに頂いたりして





私も安心していました













ですが







先日







この数年安定されていた








お母様が







前日まで娘さんと一緒に









お母様が
ずっと行きたかった

温泉に行って










帰って来て













次の日に急変して

お亡くなりになられたと










御連絡がありました





























お葬式も終わり










お母様を見送った後












娘さんが











「天音先生 私はあの時一人暮らししなければ
母はもっと生きられましたか」と








お聞きになりました

















私は霊能者なので




霊視により








何もかも視えていましたが















娘さんには





「お母様はまだまだお若いですが 天寿を全うしたのです」








とだけ







答えました

















お母様は







最期に娘さんとの






この世での思い出作りの






行きたかった温泉にも行けて






御自分の最期を





受け入れたのでしょう












霊視で視えた






お母様は







この世に未練無く






頑張って生きて来た御自分と





無事成長した娘に






満足そうに







微笑んでいらっしゃいました















この事を今日書いたのは












親子の

愛情物語を只書いた訳では無く










一度失ってしまうと









二度と取り戻せないのは









「時間」と「今現在」です








「後悔」してからでは








遅いのです















私は自分の行動は










何をするにも












「後悔」が無いように








「覚悟」を決めて








「決断」すべきだと思います




















人生長いと思っていても










普通の人には










明日

何があるのか分からないし













「自分は大丈夫」







「自分はまだまだ死なない」と









勝手に思っている人








多すぎます














どうか毎日を








日々を「後悔」の無いように








行動に「覚悟」を決めて









もっと毎日を深く生きて下さい













〜今日の論語お言葉〜



「父母は唯だ其の疾を之れ憂う」



(訓み)
ふぼはただそのやまいをこれうれう




(意味)

親というものは子供の病気だけを心配するもの

子供は親に心配かけないように日々努力する事が
最大の親孝行である














Live life to the fullest without any regrets because you only have one life. 





天音