母の筋緊張 | 月のベンチ

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両親の闘病記

これさえなければ、介護ももう少し違った形になっていたと思う。

筋緊張が起こると全身に力が入る。
火事場の馬鹿力的な。
普通自分では入れられないような馬鹿力が入るのだ(脳の誤作動か本人の意志による二種類の筋緊張)
試しに自分で全身に力を入れてみるとわかる。
思わずむせてしまうくらいに。
それが起こると一気に唾液が溢れて来、これを誤嚥しむせる。
またむせで筋緊張がひどくなる。
そしてまた唾液が出る。
この繰り返しでどんどん誤嚥していく。
吸引にも限度がある。
カニューレからと口から吸引を繰り返すわけだが、カテーテルを気管用と口腔用に使い分けなければならないし、その都度水でカテーテル内を流したりカテーテルの外側をアルコール綿で滅菌しなければならない。
その間も唾液は出、ゴクンゴクンしているので自分自身の緊張とストレスもかなりなものだと感じる。

母にむせの兆候が見られると、まただ‥と落胆というか、怒りというか、よくわからない気持ちになる。


夕方、父にビールを供えながら、父のお骨の前で号泣した。

母は家にいても病院でも、緊張は変わらないし拒否反応ばかりで、何のために父を病院に押し込んで母を在宅介護したのか‥
決めたのは私だし、母にも何の責任もない。
私が決めて私の責任で、私が全て背負わなければならないこと。
でも、母の筋緊張という激しい拒否反応ばかりの毎日に、いったい何のために父は病院で亡くならなければならなかったのか
家にいたいと言っていた
私は父を介護することができた(技術的に)


もう、どうにもならないこと








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