手術中の夢。また思い出して


サイケデリックというか、前衛的というか、コンピューターの世界というか・・・。

そういう場所に、私は紛れ込んでしまいました


点滴やら指先にクリップみたいに留める酸素か何かを測定するものや、心音モニターやら定期的に血圧を測定する器械やらをつけられました


魂だけで生きてるような体験で


気がつくと、というか、上手く言えないのですが、「はじめから」、私はそこに居ました。

私が居たのか?


自我のない、ただその空間だけがありました。

白を基調とした様々な明るい色の細かいタイルで作られたモザイクアートのようなものがぶわっと世界を回転して行きます。それは回転しながら世界を立体的に飲み込んで、すると今度は下の方から同じようなモザイクアートが赤や黄色や白を整然と並べて世界に吹き上がって回転して、私の意識の断片らしきものも、それらに乗って流れていきま


それはまるで、ドットの荒いCGのようで、パソコンのスクリーンセーバーの描く不規則で意味のない文様と似てはいるけれども根底から違う、何かの意味を持っている集合体のようでした


私、という概念は全くなく

魂?意識だけ?


ぐるぐると螺旋状に回り続ける世界、360度全てが認識できて、時には激しく、時には穏やかに世界が動き、またモザイクアートが現れては大きく世界を回転させて・・・。

ああ、私ははじめからずっとここにいたんだった。

わたしってなに?

体に戻りたい

体って何だっけ?

形になりたい

様々な思い。





さいしょもおわりもない、ずっといたんだった。

ぼんやりと、自我が生まれる感覚がありました。

ただ、自分が何者なのかは全く分からない。
体という概念も、生き物という概念も時間という概念もありませんでした。

ただただ世界が変化して、回転し続けて、また変化して、ただそこに自分がある。

自分はその何かで、世界は自分自身でもあり、大きなかたまり(今考えると、魂の集合体のような?)の中のものだ。単語が出てきて


気持ちいい

痛い

わたし

かえる

だれ

あああああ

とか

断片的な感覚というか


真っ白い世界の中。というか、その世界の中で自分が永遠に生きているのだという「真実」が全てでした。時間の概念など全く存在しない世界

ピコピコ、

まるでコンピューターが壊れた様な機械音


モザイクタイルのようなものが縦にゆっくり回転して

行き先を選べる様な、意識が選択出来るような感覚があり

私は、初めてそこで自分の意思を持ちました。



突然、子供の名前だけが浮かびました。
正直、それが何かは分からなかったように思いますが。

でも大切な言葉


今、思えば子どもの名前



子供の名前を何度も心の中で叫びました


私は戻らなきゃ


この名前のところに戻りたい


強く思うのです


自分が、ひとつの塊だと気がつきました。


そこから、私の名前を呼ばれて、

返事をして

急に体に戻りました


まだまだ、グルグル白い世界と

ユニバのアトラクションの中にいる感じ


私は、自分が生き物だということを思い出しました。

どこにいるのか分からないけれど、ここじゃない所に自分は居たはずだとぼんやり思いました。


順番に記憶が再生されていき、


自分は人間だ。


しばらくは、旧姓のフルネームを心で唱えて必死で体に戻った感じで。


この螺旋の世界や白いパネルの世界は

遺伝子の記憶と言われるみたい


後から考えると

そうかも


魂の記憶


私はスピリチュアル的なのとか

興味ないけど

ただ、

手術中の見た景色と記憶です