小さい頃、当時栃木県に住んでいた祖母から、
年に数回、宅急便が届いた。
大きなダンボールの中には、季節の野菜や果物、
かんぴょう(栃木の名物だからね)、のり、缶詰め、洗剤などなど、
母親が「助かる~」と喜ぶ食材や日用品がぎっしり。
そのすき間に、なぜかつぶれたトイレットペーパーが
いくつも詰め込まれていた。
時々小さな封筒に、ワタシと弟の小遣いも。
その宝箱は本州から嫁いだ母親にとって、祖母との大切な絆だった。
数日前、母親から、「お弁当のおかずになるものを
ちょっとだけど送っておいたから」と電話があった。
しょっちゅう札幌に来てるし、送料もかかるんだから
わざわざいーよと思いつつ、でもやっぱり気持ちはありがたい。
で。届いた箱を開けてみると・・・。
クッション材代わりに新聞だとゴミになるし、それなら
役に立つトイレットペーパーを入れてやろうという
親心は継承されているらしい。
トイレットペーパーの下には
確かにお弁当のおかずに便利なかまぼことかウインナーとか
これでもかというくらい入ってた。
ほかにも即席の味噌汁や鮭の切り身、手製の
ミートソースまで。
子なしのワタシには、まだよくわからない「親心」。
でも、してもらった子なりに感謝と幸せは感じている。
ありがとう。
もうすぐお盆だし、祖母にも合掌。