哀しみを 長い間
持ち堪えてきた あなたは
哀しみを 親友のように
感じてきたの
私が 我慢すればいいと
自分の哀しみを
認めることは できなかった
そうでしょう？
犠牲になってしまった
あなたの哀しみは
あなたを 本当の安らぎから
どんどん遠ざけて 諦めてきた
あなたの瞳を見れば
どこか 哀しみを
いつも 漂わせている
あなたの哀しみは
他の誰かの 幸せを どこかで
羨ましく 感じている
あなたの哀しみが
あなたを 見下している
あなたの哀しみが
他の誰かも 微かに
見下している
決まってしまった 毎日に
紅葉の枯れ葉が舞う
季節と同じように
涙を流し 冬を越し
新しい春を迎えることが
できるのに
紅葉の季節で 止まっている
音はなく 波もなく 穏やかな
写真の中で 生きている
あなたの哀しみ は
哀しみを大切にして
動かないでいる
音はなく 波もなく 穏やかな
写真の中で
あなたはピアノを 弾くけど
私には 聞こえない
私には 聞こえない
あなたの哀しみが
大きな壁を 造ったから
聞こえないの
あなたの哀しみが
あなたを作ってしまったの
誰かのせいではなく
あなたが 望んだ 安らぎが
あなたを 哀しみから
守っている
美しい音色の中を
流れるように
あなたが 望んだ 決心が
あなたを 哀しみから
守っている
いつの日か
哀しみと 出会えるなら
苦しくて 息もおぼつかない
哀しみを 見つける
かもしれない
それでも
あなたの哀しみは
ようやく 息を吹き返すように
動き出すだろう
その時が
本当の安らぎの 始まり
