女王様からのいただき物の巻き
配役
モンスター女王様・・・義母
召使①・・・義母の一人息子
召使②・・・嫁(わたし)
女王様(義母)は時々
わたしのような身分の低い召使②(嫁)にまで
さまざまな贈り物をしてくださいます
女王様(義母)は王様(義父)のご寵愛を一身に受け
今まで3回もの新築の家に住まわれたのですが
初めて住まわれた台所のビルトインコンロに付いていた
魚焼の皿(30年は使い込んだ)を
「アンタにあげるわ」と持って来たり
王様が亡くなった時に着ていたパジャマや
身体の下に敷いていたバスタオルなどを
「アンタが使って」と持って来るのであります
なかでも一番驚いたいただき物は
王様(義父)のお葬式が終わり帰宅した直後
喪服(黒い着物)を脱いでクルクルとまとめると
「コレあんたにあげるわ着い!」と召使②の前に置いたこと
脱ぎたてほやほや汗も乾いていないモノをあげるだなんて
如何な召使(嫁)の身分でもこの上ない屈辱
それでも怒りをぐっと堪えて笑顔で
「わたしもう持っていますから・・・」と答えると
「なんぼあってもかまへんやん、遠慮せんと取っとき」
(別に遠慮なんてしてないんやけど・・・)
そこで召使②は女王様に
着物の家紋は代々母親の家紋を継ぐように聞いています
家紋が違う女王様(義母)の着物は着られませんという話をして
なんとかその場をきり抜けたのありました
女王様は召使②のことをどんなふうに思っているのでしょうか?
人権保護団体が聞いたら文句を言ってきそうな扱いに
召使②の心はいつものように深く傷つくのでありました
モンスター女王様の心は今日も晴れ渡り
めでたし、めでたし
PS・今度女王様にフランス革命の話して差し上げようかしら・・・by召使②
義母はモノを捨てるという作業が嫌いなので
「アンタにあげるわ」とさもいいことをしている風に
いつもわたしのところに持ってくる
わたしをゴミの集積場とでも思っているみたいだ
義父が亡くなった時に使っていたものなんて
わたしは絶対使えない
義母だって抵抗があるからわたしに持って来たのだろう
まさに義母との関係は、女王様と召使
召使には何の心遣いも配慮も要らない・・・そう思っているのだろう

