シンデレラの靴の巻き
配役
モンスター女王様・・・義母
召使①・・・義母の一人息子
召使②・・・息子の嫁(わたし)
ある日召使①は有り難くも
「舞踏会(リハビリ)で履くための靴を用意しなさい」と
女王様から命令を頂いた
召使①は仕事帰りの疲れた身体に鞭打ち
城下(県下)最大の靴揃えを誇るヒラキに赴き
女王様に献上するための靴を吟味に吟味を重ね探し始めた
コレだ!! 召使①は叫んだ
軽くて滑り止めが付いて女王様のお好きな白
しかも、27センチ
まさにデカ足の女王様にピッタリだ
召使①は女王様の喜ぶ顔が一刻も早く見たくて空腹を抑えながら
城(老健)に馬(車)を飛ばしたが
残念ながら閉城は20時と決められていたので
どんなに門(自動ドア)を叩いても門が開くことは無かった
仕方い・・・召使①は、はやる心を抑え帰路に付いた
次の日、今日こそは、と仕事を早めに終えた召使①は
ベッドに鎮座する女王様に自信満々で靴を差し出した
しかし、靴を手にした女王様は
「こんなモンいらん!」と床に放り投げた
うろたえる召使①
「この靴は軽くて滑り止めも付いていてきっと履きやすいはず
そんなことを言わず、どうか試に1度だけでも履いて頂けませんか?」
しかし懇願する召使①の願を女王様が聞き入れることは無かった
次の週末召使①は召使②を従え
再び城下(県下)最大の靴揃えを誇るヒラキに赴いた
2人は手分けして女王様のお気に召すような靴を二足探し出した
二足とは、最悪でもどちらかは気に入って頂けるのではないかという
召使①の涙ぐましい苦肉の策
しかも、もしかすると二足とも気に入って頂けるかもしれない
そんな期待に笑みさえこぼす召使①を見て
イロイロ言いたいことはあるが
揉め事を好まない召使②は召使①の笑顔に合わせて軽く微笑むのであった
さっそく、馬(車)を走らせ城(老健)にあがり
怖る怖る二足の靴を差し出す召使①
「こっちの方やったらまだええわ」
2者選択という苦肉の策が実を結んだ瞬間だった!
女王様から力いっぱいの努力を認めて頂き靴を献上することができ
喜びとともほっとする召使①
そんな光景を見た召使②は
その場の雰囲気に合わせて微笑みながらも
義母モンスターのレベルが更に上がってゆくのを実感するのであった
めでたし、めでたし
素材屋・・赤ずきんちゃんよりお借りしました
旦那は老い先短い90歳の義母の望みを
感謝されなくても冷たくあしらわれても叶えてあげたいのだ
あんな年寄りに今更性格変えろなんて無理な話し
だからどんなこともこちらが我慢すればいいんだと言う
でもわたしはそうは思わない、ボケない限りは
周りに配慮できる人であるべきだと思うし自身もそうありたい
でも、旦那とどんに話し合ってもお互いの意見は交わらない
なので最近は旦那が義母に翻弄される姿を見て楽しむ事にした
しかし注意も受けず甘やかされてどんどんモンスター化してゆく義母は
他人にも迷惑をかけているようで・・・次回に続く
