前回は気になる食材の一ヶ月摂取量を計算しました。
今回は各食材の線量数値を私なりに見積もってみようと思います。
使うネタは厚生労働省の放射性物質検査の2012年9月版。
いろいろな計測所や生協等のデータもありますが、
まずは泣く子も黙るお役所のデータ
これを使って暫定的な平均値を算出してみることにしました。

ここで困ったのが「産地」と「検出下限値」
どの産地を抽出して平均値を出すかと、
「<」のマークが付いているデータを「ND」と見なすか「汚染の可能性有り」
と見なすかで食材毎の見積線量が変わります。

そこで今回は
産地=基本的に全ての産地データの平均値を使うことにしました。
検出下限値に関しては
甘口:「検出下限値未満はオッケー!」という前向き型
辛口:「下限値もっと下げたら出るんじゃないの」という慎重型

両方で見積もってみました。※計算方法詳細は次回に書きますね。

OctCsDose_estimate



これと前回の摂取量を合わせて計算すると....結論としては
3歳以上のセシウム合計摂取量は甘く見積もって0.5bq/月ちょい辛めに見積もって0.84bq/月
3歳未満は甘くて0.4bq/月辛めだと0.6bq/月位。

これはあくまでも「厚生省の9月のデータ」を元にした
「おかずだけ」の「素人の試算」に過ぎません。
産地に気をつけていれば数値はぐっと下がるでしょう。
逆に「ご飯」や「牛乳」というレギュラーメンバーが汚染されていたり、
おやつに果樹や芋等の季節限定恐怖のアイテムが登場すると
数値は一気にブーストすると思います。


横浜市の保育園給食まるごと検査は大体0.06~0.1/kg(一週間分)。
私の見積りはおかずのみ、かつ1kg当りではなくて摂取量当りですから
横浜に比べるとこちらの方が高めですね。

今回の数値を低いなと思う人、高いなあと思う方様々だと思いますが、以下私見。
①れんこんや茸類が献立に出たらやっぱり気を付けた方が良い
以下のグラフ二つを見比べれば一目瞭然、れんこんやしいたけは
グラフ1では摂取量がちょっぴりなのに、グラフ2では首位です。
※今回の見積りでは原木/菌床しいたけ合計の平均をとっています

グラフ1

グラフ2


②茸だけでなく魚
魚は一回の摂取量が多く、魚好きの乳幼児も多いです。
今回は未満児の1食当りの魚の量を20~40gで計算しましたが、
我が家の魚好き1歳児は多分80g位食べられると思います。


③改めて、移行係数の高い他の食品に要注意

例えば今年幾つかの地域で出荷停止となっている栗。
仮に100bq/kgの栗を一粒(可食部20g位)食べると2bq
つまり
一ヶ月頑張ってお弁当を作っ避けて来た被曝量が栗一粒でパアになってしまう
わけです
一粒の麦、ならぬ一粒の栗。恐るべしですね。

次回は今回試算した厚生労働省の数値データの計算方法のご説明します。