皆さんこんにちは! ジャズクラリネット奏者の壱岐薫平です。
前回の記事「【ジャズアドリブ】「何を」の前に「どこを」という話(前編)」はお読み頂けましたでしょうか? 少し間が空いてしまいましたが、今回はその続編となっています。
このコードではどんな音が使えるのか、何のスケールが使えるのか、そういった「何を演奏するか」だけを考えていてもアドリブってなかなか上手くいかないものですよね。それは「どこで演奏するか」を考えていないからかも知れません。
初心者の方はつい、何を演奏すればいいのかということに気をとられて、デタラメに音で埋め尽くしてしまいがちですが、その前にまずどこで喋って、どこで間を置くのかということを考えてみるといいですよ、そのための練習方法にはこんなものがありますよ、というのが前回の記事の内容でした。
《 明日使える会話術 》
「昨日虎を狩りにいったけど失敗して手をかまれて怪我をしちゃったから今日の予定はキャンセルします」
と、友達に言われたとしましょう。
「いやそんなことあるわけないじゃん」という意見は受け付けませんのであしからず。
これが、極めて簡潔に必要な情報を伝えることが最優先のシチュエーションだったのならば頷けます。ですが、通常の会話においては、これだとちょっと素っ気ないし、急すぎて「え、え?」となってしまいますよね。日本語としては特に間違っている部分は無いのですが、あまり上手な伝え方とは言えないでしょう。
「昨日さあ」
「なに?」
「虎を狩りにいったんだけど」
「虎を!?」
「うん、でも失敗してね」
「どうなったの?」
「手を噛まれて怪我した…」
「まじか」
「だから今日の予定はキャンセルさせて」
「…オッケー。お大事に」
というやり取りであれば自然で、友達との大事な予定をキャンセルしなければならないという事態もスッと入ってきませんか?
必要な情報を全て一文に詰め込んで話すのは、頭の良い人同士で相互信頼がある状況でなければあまり賢くありません。普通は、相手が「相槌」を打ちやすいタイミングを想定して情報を小出しにした方が伝わりやすいということですね。
《 伝え方いろいろ 》
さて、それでは前回の記事のコード進行をもとに伝え方のバリエーションを考えてみましょう。今回は「面白いことをどう言うか」という事は後回しにして、同じ事でも話し方の工夫一つでこんなにも聞こえ方が変わるんだということを実感して頂ければと思います。今回挙げるのは一例に過ぎませんので、皆さん自身でもっと色々な話し方を研究してみて下さいね。
○まずは「うん」を想定しよう
「昨日さあ」「うん」「虎を狩りに行ったんだけど」
シンプルな相槌を想定して二言喋ってみました。
○接続詞を使ってみよう
「昨日さあ」「うん」「虎を狩りに行ったんだけど」「うん」「そしたら失敗して…」
このように、いきなり喋り始めず、接続詞的に前置きをつけたりするとまた聞こえ方が変わってきます。
○同じ事を繰り返してみよう
○強調してみよう
「昨日さあ」「何?」「ト、ラ、を、狩りに行ったんだけど」
さてさて、いかがでしょうか?
ここに挙げたのはほんの一例で他にも色々な話し方のバリエーションがあります。
また、これらは「イメージ」に過ぎません。歌詞というわけでもありませんので、全てを「あてはめて」考えようとする必要はありません。実際にやっているのは音楽、ジャズ語を喋っているわけですから、他言語たる日本語では適切に訳せない表現だってあるのです。
他にも、大胆に間を使ってみたり、言うと見せかけて言わなかったり、言わせてみたり、
これらの例は全て「何を演奏するのか」以前の問題です。「どこを演奏するのか」という頭の使い方が出来るようになると、あてずっぽうに音符で埋めてみたり、やみくもにコードトーンを並べてみたり、行き当たりばったりのフレーズでごまかさなくてもよくなるかも知れません。
《 実戦の要は「人」 》
さて、ここまで色々な話し方を列挙してきましたが、これが自己完結に終始しないよう気をつけて下さい。時として、もし自分が想定した通りの相槌が来ればとても面白い、カッコいい演奏になるはずの内容を喋っていても、実際には独りよがりで全然サウンドしない微妙な演奏になることがあります。
人の完コピを演奏するときなんかにもありがちです。カッコいいと思ってコピーして、その通りに喋っても、相槌の方も全く同じものが返ってくるとは限らないのです。そのズレに気付かず、仲間の声に耳を傾けずに演奏していると、何ともとんちんかんなサウンドになってしまう恐れがあります。
あなたの喋り方にも無限の可能性があるのと同様、相槌にも無限の可能性があるのです。どんな相槌をうたれるかによって話の展開は当然変わりますよね。ソロといえどもアドリブをしているのはあなた一人ではない、というところがミソです。
実際のセッションではどんな相槌がうたれるか、どんなツッコミがやってくるか分かりません。もしかすると自分一人では想像もつかないような面白い返しをされる可能性だってありますね。相槌ひとつとっても個性が出ます。どんな会話が繰り広げられるかはやってみないと分からない。それがジャズの面白いところです。
また、あまり狙いすぎて脅かし合いのような演奏になってしまうのも考え物です。もちろん上手くいっていれば何でもいいんですけどね。ナチュラルな流れがベースにある演奏はやっぱり美しいものです。
《 今回はここまで 》
いやー今回の内容は記事として書くのが非常に難しかったです(笑)
また、どこに着目して話しているのかという点を見失いがちなテーマだったのですが、ちゃんと伝わりましたでしょうか?
今回は「どこで喋るか」に焦点をあてて「どう喋るか」という話をしてきましたが、他にも色々な視点から「どう喋るか」を考える記事を書いてみたいと思っておりますので、是非また覗きに来て頂ければと思います。
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