先月の初旬、

 

つけちゃん家で「あるもの」が紛失した。

 

そのあるものとは、夫の旧・スマフォで、

新しいスマフォに変えてからも何やら使用しているらしく、いつも同じ場所に置いてあることは知っていた。

 

その場所とは、いつも新聞が置いてあるあたりなのだ。。

 

その旧・スマフォがある日突然『なくなった』のだという。

 

どたどたバサバサと、そのへんを捜索する夫。

 

「どっかやったやろ!?」

 

明らかに不機嫌な様子で、そんな風に言う。

つけちゃんと息子KJのどちらかがなくしたと思われているのが、うかがえる一幕であった。

 

とりわけ、KJへの疑いは濃厚だった。

 

KJの部屋も、夫に捜索されていた。

 

「そんなん知らんて!!」

 

疑いに抵抗するKJ。

 

つけちゃんは、

 

「そのへんにあるんとちゃうん?ひょっこり出てくるんとちゃうん?」

 

そう言いながら、つけちゃんは変な汗をかいていた。

 

実は、もしかしたら、その旧・スマフォが新聞に挟まっていることに気づかず、そのまま古紙回収に出してしまったかもしれない…と、強く自分の無実を主張できないでいた。

 

(え、やっちまったかなぁ…)

 

気持ちそわそわ、落ち着かないつけちゃん。

 

つけちゃんもなんとなく通り一辺倒にそのへんを探すふりをしつつ、結局どこからも見つからないことを誰もが認め、なんとなく初夏のミステリとしてお蔵入りとなっていた。

 

その件には、誰も触れないまま日々が過ぎていた。

 

 

ところがですよ。

 

そのミステリが沈黙を破り、

動きを見せたたのは、つい数日前だった。

 

つけちゃん、最近スマフォの機種変を行い、

つけちゃんも新旧ふたつのスマフォを使いこなす身となった。

 

通信機能はなくても、Wi-Fiの環境下にあればある程度のことはできるので、

新・スマフォにすべてのアプリを詰め込む必要がなくて一石二鳥!という感じなのだ。

 

そしてそのことを、夕飯時になんとなく無意識に独り言ちた。

 

「スマフォ2台あると、けっこう便利で助かるわぁー」

 

口から出たその言葉に、つけちゃん、ハッとした。

 

そうだ、夫は旧・スマフォを失くした身だった。

今のつけちゃんの言葉は、無神経だったかもしれない…

 

ひとりでなんとなくアワアワとするつけちゃん。

 

そしてそれを取り繕うように、

 

「あのさ、ほんでさ、あの旧スマフォはその後、やっぱし見つからないワケ??」

 

見つかるワケないだろ、あんだけ探してなかったんだから…と、つけちゃんは思いながらたずねた。

 

するとだよ。

 

 

「……あった…」

 

夫がなんかゆってる。ほぼため息みたいな声でよく聞こえない。

 

「え!?なんて!?」

 

「……あった…」

 

え!?

あった、ってゆった?

今、あった、ってゆったのっ?

 

「いつね!いつ見つかったんね!?」

 

「え…お盆……」

 

めっちゃ最近やん!

 

「どこによ!!!一体どこにあったんよ!!!」

 

つけちゃん、どこにあったのかをすごく知りたかった。

 

そしたらばさ。

 

「…ないしょ……」

 

って、これまたちいさいため息声でゆった!!

 

 

ゆえよ。

 

腹から声出してゆえよ。

 

声出していこーぜよ。

 

しかも、そう言うってことは、自分がなんかやらかしていたに違いないやろ!

 

『なくなった』んちゃうやん、『自分がなくした』んやん!

 

ほぼ我々のせいにしといて、それはないやろ!

 

 

見つかったときに

 

 

ちゃんと

 

 

ゆえよ!!!

 

 

そんなギリギリしているつけちゃんとは対照的に、落ち着いている息子KJ。

 

「あんた、自分のせいにされてたのに悔しくないん!?どこにあったか気にならへんの?」

 

とたずねたところ、

 

「へえ?なんか別にもー、忘れてたわぁ~~」

 

と、ふんわりぼんやりファンタジーにいっちゃってるKJ。

 

おい。冤罪やで!

 

目ぇさましてしっかりせーよ、息子!

 

こんなん、ミステリなんかとちゃうよ!

 

ちっともミステリちゃうよ!

 

ミステリと言うに及ばず!

 

結局旧・スマフォがどこにあったんかは、夫は口を割りませんでした!

 

 

以上、しょーもない事件簿でした!

 

 

 

おーーーい!声だしてけよー!!!

 

ちょっと、プログラムがぬるすぎたか?

 

もっと厳しいせな、アカンか!?