つけちゃん、

 

元保護犬のぽんずいぬと

ノーズトレーニングっていうのを 始めた。

 

ノーズワーク、ともいう。

 

「犬の嗅覚を使ったゲーム」みたいなもので、

もともとは保護犬のストレス解消を目的に考案されたものらしい。

 

ノーズワークを始めた理由を話すと

少し長くなる。

長くなるが、つけちゃんてば話したいワケ。。。

 

 

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つけちゃん、

ある日の早朝、いつものようにぽんずいぬと散歩に行った。

 

まだ暗い暗い、夜明け前の時間帯。

お星さまキラキラ☆

 

電灯もろくすっぽない、

真っ暗闇の公園だから、ヘッドライトつけて歩く。

いつもほんとにだーれもいない。

 

いない、はずだったのだけど……

 

その日はなぜか

足音もなくめちゃ静かにジョギングしてる人がいて

曲がり道のところでいきなり鉢合わせしちゃって

ぽんずいぬが大パニックになり、

急に猛スピードで駆け出してしまった。

 

その時、

いきなり引っ張られた衝撃で

つけちゃんの左肩ってば、外れちゃったの。

 

「ぽんず!待て!!!!!」

 

と叫んだと同時に、

とっさに肩を自力で押し込んだつけちゃん。

 

そして無我夢中で

ぽんずいぬに覆いかぶさったつけちゃん。

 

どっかへ逃げちゃう!って、

それしか頭になかった。

 

そのあとは、ぽんちゃんをなんとか落ち着かせて

何事もなく帰宅できたからよかったが…。

 

つけちゃん、やっちゃった……

 

いつもは誰もいないから、

つけちゃん油断しちゃってた。

 

やっちゃった…

つけちゃん、やっちゃったの…

 

つけちゃんの左肩は

しばらくの間、そりゃあ痛かった。

特に朝起きてからしばらくがめっちゃ痛い…

肩だけじゃなく、首とか頭も痛い…

 

だけどそれよりも

ぽんず犬のお散歩をどうしたらいいか、

つけちゃんのデリケートな心はくもったまんまだった。

 

こわかった…ほんとにこわかった…

 

我々、犬も飼い主も

デリケートなのだった。

 

デリケート同士なのだった。

 

肩の痛みとともに、

つけちゃん、ずっと考えに考えていた。

 

でも答えが見つからない…

どうしよう…これからどうしていこうか…

 

一方のぽんちゃん、

もともとお散歩に行きたがることもないため

ねこのように過ごしていた。

 

お昼間なんて

ささみねこと一緒にベッドでごろごろしてる。

 

なんか、ゆるんだ顔してウトウトしてる。

 

ぽんちゃん、ねこになっちゃった。

 

ねこになっちゃったの。

 

ほんとに?

 

まぁインドア派もそれでよかろう、

むりやりアウトドア派になれ、なんて

そんなことは言わないよ。

言わないけどさ…

 

ぽんちゃんは、ほんとにそれでいいのかな…

 

犬であることの喜びって、

お散歩でクンクンと

色んなにおいを嗅ぐところにあるんじゃないん…?

 

袋小路にいるような気分だった。

 

どこに進んでも行き止まりみたいな…

 

ぽんちゃんてば、

このまま犬の特性を生かす機会がないまま、ごろごろ過ごしていくのかな…

 

答えの出ないまま過ごしている、そんな時だった。

ちょうど、月に一度のささみちゃんの注射で動物病院に行った。

 

わが家の毛むくじゃら達の、かかりつけの先生。

いつも元保護犬のぽんちゃんのことを、すごく気にかけてくれる先生。

 

その日もその先生に、

ぽんちゃんの近況を話すことができた。

 

その時、先生が教えてくれたのが

まさに「ノーズトレーニング」だったのだ!

 

「ぽんちゃんはもともと野生の子だから、

きっと嗅覚も鋭くて向いてると思う。

お散歩のかわりになるくらいにすごく集中力を使って疲れるから、ちょうどいいんじゃないかな?」

 

先生、そうゆってすすめてくれた。

 

そしてつけちゃん、早速とにかくやってみた。

 

まず最初はかんたんに、

ひとつのタッパーに一粒のフードを入れて

同じ部屋の角においてみた。

 

最初はそのタッパーにも不信感を抱いて

なかなか近づけないまま終わった。

 

でも、タッパーから離れたところにいても

「自分の好きな食べ物のにおい」を

キャッチするために

鼻をめっちゃ使ってることは、見ててよくわかった。

 

1日もすると、

タッパーをくわえて

つけちゃんのところに持ってくるようになった。

 

2日もすると、

別の部屋のお布団の中に隠しても

見つけてタッパーを持ってくるようになった。

 

3日もすると、

自分からタッパーを置いてある場所に行って

「あの遊びをしたい」と、おねだりするようになった。

 

トレーニングは10分程度できりあげる。

わずかな時間だけど、

トレーニング後は疲れてるみたいでよく寝てる。

 

ノーズトレーニング、

ぽんちゃんに合ってるみたい…

 

ぽんちゃんがタッパーを持ってきたら、

とにかく褒めて褒めて褒めまくる!

 

そしてそのときのぽんちゃん、お目目キラキラ!

嬉しそうなに笑ってる!

尾っぽがキュイーンって上がってる!

 

何よりすごいと思うのは、

フードひと粒入ったタッパーが見つかるまで

ぽんちゃん、絶対あきらめないところ。

 

ぽんちゃんてば、絶対あきらめない。

 

すごい執念で

フードひと粒タッパーを見つけ出してゲットする。

 

ぽんちゃんのトレーニングは

もっとレベルアップしていける!

つけちゃんはそんな手応えを感じている。

 

ぽんちゃんてば、すごい犬なのだ!!!

 

つけちゃん、感動しちゃった。

 

ぽんちゃんに、

そしてノーズトレーニングに、

感動しちゃったの。

 

つけちゃんてば、

じぃーん…て感動したの。

 

つけちゃん、

ノーズトレーニングを知れて本当によかった。

 

つけちゃん、袋小路を抜け出せたの。

 

先生、教えてくれてありがとう!

 

ノーストレーニングを考案してくれたアメリカの人、ありがとう!

 

 

自信が持つきっかけに恵まれなかった

すべての犬につけちゃん おススメしたいと思ってる。

 

それがノーズトレーニングだっ!

 

ビバ!ノーズトレーニング!!!

 

 

 

おかしゃん!おれ、持ってきた!