こんにちは。

なんだか寒くなりましたね。雪になるそうです。

前線の通過後気をつけて下さいね。


㈲司建工 J.H 幸せのブログ-もみじ2

以前から、載せたいけど書けない記事が沢山になってしまいました。

その中から今日はふるさとまつりでお会いした利用者さんの許可を得た事例をご紹介いたします。

 

今年の夏のことです。

弊社からはかなり遠い離島でした。

海に囲まれた自然がいっぱいのところでした。

ご利用者である73歳のご主人と年上の奥様と息子さんのお宅でした。

 

ご主人は脳梗塞の後遺症で左肩麻痺と内臓疾患(肝臓)をお持ちでした。

 
狭い敷地に両隣のお宅とぴったりくっついてそのお宅は建っていました。
30年前にこちらへ移ってこられたそうです。
温かく私たちを迎えてくださったのは、4歳年上の奥様でした。
「しゃべらん男やからね。」
あけっぴろげで、話し上手な奥様です。
とても気さくで温かい方でした。
脳梗塞ではじめに搬入された病院には、週に1回しか脳外科のドクターがこられません。
別の病院に転院されました。
はじめの病院のケアマネの方と転入先のOTさんと弊社の2級建築士と私でお伺いしました。
居間からトイレへの柱と、居間からDK、浴室から居間への柱と、浴槽横のタイルに手すりをつけ、擦り付け板を2箇所つけることになりました。

 
でも、ご主人は、2階にどうしても上がりたいらしいのです。
階段は、踊り場の無い回り階段でとても危ないのです。
みんなに反対されると、泣かれるんです。

 
奥さんが、出かけられている間に 2階に干してある洗濯物を取り入れられるのだそうです。
退院してすぐにあがられたらしく、降りるときに階段の滑り止めに引っかかったのか、壊れていました。
どうしてもあがりたいのに無理やり反対して抑えたら、内緒でまた上がられて、今度は怪我をされるかもしれません。
「お父さん、ここの階段は踊り場が無いから、もし、滑ったら、止まらないで下まで落ちてしまうのよ。」
「リハビリがんばって、OTさんや先生がOK下さったら、
連絡してね。私、絶対忘れないで覚えておくから。」
また、涙です。
 
船乗りだったご主人、もしかしたら2階から海が見たかったのかもしれませんね。
 
 
転院先ではじめより悪くなったと聞かされて伺ったのに、行ってみたら、良くなっておられたんですよ!
ベッドも入らない狭いところなので、コタツを手がかりに、布団から起き上がり、
トイレも1人で、入浴も浴槽の出入りもちょっとの介助でされたそうです。
”住み慣れた我が家”の力ってすごいですね!!
奥さんも左足がお悪いので、気を使われているのかも。
お優しいのだと思いました。
 
打ち合わせが終わった後、奥さんがいっぱいお話してくださいました。
ご主人は、船乗りだったこと。
ご主人のおかげで、今があること。
奥さんは、出ることが大好きで、ご主人のおかげで、贅沢ができること。
ご主人のおかげで、子どもさんたちを育てられたこと。
「私は、この人に長生きしてもらわんと困るんよ!」
すごく いいご夫婦でした。
 
少しでも、自立した生活をお手伝いしたいと心から思いました。

 

完成後は、また次の機会に。

楽しみに待っていてくださると嬉しいです。

 

今夜は冷えそうです。

皆様、暖かくしてお休みください。

せっかくのお休み、風邪にお気をつけて。

 

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。