ある病院で今月、6歳未満の女の子が心臓移植を待ちながら
脳死となってしまい臓器提供をされた記事が新聞に載っていた。
二か月待てば米国での移植も可能とされる移植を決めて、
募金活動を始める直前に重い脳梗塞を越し移植が不可能になってしまい
医師からゆっくり心臓が止まるのを見守っていくしかないと告げられ、
父親は子供の病気は自分の死よりも辛い、移植を待つ側だったのだから
提供できるときにやらないとおかしいと、
摘出までの間に手形を取り体を拭き、親族みんなでその子が好きだった
アナと雪の女王や妖怪ウオッチの歌を歌ってあげ、
摘出された臓器を運ぶ医師に全力で成功させますと告げられたとき、
黒い布に包まれた娘の肺に、両親は「いってらっしゃい、がんばってね」。と
もし自分が、その子の親だったら、
周りの人たちに感謝し、第二の人生を歩む自分の娘を、
優しい気持ちで見送ってあげることができたのかなって、
分かってはいることだけど、ちゃんと決断できたのかなって。