悲しいことがありました。
私が仕事を辞めてから、かれこれ10年ほど経ちますが、その時一緒に働いていたFさんがお空へ旅立ったと別の友人から連絡があったのです。
固まりました。
夢であって欲しい。
でもこれが現実。
あの頃、仲良くしていたメンバーの中で病気を患っていたのは私だけだったんです。
なので夜盲のある私に対し職場の方々から「ここは薄暗いから私につかまって」「ここから段です」「私たち仲良しだから手を繋ごう」と事あるごとにサポートを受けていたのですが(主に飲み会での話)きっと皆さんも試行錯誤の上、私と接していたのでしょう。
Fさんはその中の1人です。
仕事を辞めてからも飲み会へ誘われると参加しました。
けれども社内の話になると(お酒が入ると愚痴も含まれますよね)私がここへいるべきなのか?と考えるようになり、少しずつ足が遠のいていったんですよね。
気にせず参加してもよかったのかな?と今なら思いますが、その頃の私は次第に遠慮がちになりました。
誰もが健康的でキラキラだった頃。
こんな日がくることを誰が想像出来たでしょう。
いつも優しく朗らかな笑顔で接してくれたFさんの思い出はあの頃のままです。
薄暗い倉庫へ過去の書類を探しに行かなくてはならなかった時に(10年前は紙の書類がまだいっぱいありました)Fさんはさっと立ち上がり「ぱんださん、座ってて。私探してくるから。いいの、いいの。気にしないで~
」とぶりっ子だけど(Fさんゴメン)自分から動ける人なんですね。
自分だって忙しいのに。
Fさんはこんな日常をとっくに忘れているかも知れません。
でも私は一生忘れないよ。
そして、チャキチャキ動いてた彼女を一生忘れない。
Fさんを襲った難病はALSです。
4年前に発症し余命2年の宣告を受けてました。
病名を聞いた時、辛くて怖かったろうなぁ。
今まで出来ていたことがどんどん出来なくなる切なさは私にも分かります。
命に関わるFさんと私では比べ物にならないけれど、気持ちを汲むことは出来るのです。
でも、Fさんは物凄~~く頑張りましたよ。
だって思うように動けない、話せない身体でも出来る仕事(PC入力等)へ異動願いを出して去年まで働き続けたのですから(同病のAさんUさんFさんといい、私の周りはどうしてこんなに頑張る人たちばかりなの
)
Fさんは働かなくても裕に生きられるセレブなので生活の為の仕事ではなく、社会貢献を選ばれましたよ。
だって「え、家ってローンで買うの?うちは結婚した時に夫と半分ずつ出して一括で買っちゃった」とお昼休みにノホホーンと話していた方ですから
みんなで「じゃ、何をローンで買うの?セレブはこれだもの」と笑ってましたっけ
懐かしい。
就職してから40年弱。
本当にお疲れ様でした。
か弱くぶりっ子キャラの見た目(Fさん重ね重ねゴメンね)とは裏腹に一本筋の通った芯の強いFさん。
お亡くなりになったことを連絡してくれた友人から「昇進試験に合格できたのはFさんのおかげ。病床から一生懸命試験勉強を教えてくれてたの」とのこと。
ずっと変わらないFさん。
なんだか泣けてきます。
儚いなぁ。
悲し過ぎる。
でも持ち前の強運で余命の倍生きたね。
本当によく頑張ったよ。
それに比べて私はなんて小さいのだろう。(誰かと比べてはなりませぬ。私は私)
ハート💚💜を沢山与えられるとお別れが辛いです。
今日は思い切り悲しみに浸ろう。
心の中でFさんにいっぱい話しかけようと思います。
↓Fさん、ゆっくりして下さい。