仰向けに寝ている赤ちゃんの寝がえりを促そうとしています。
写真1の赤ちゃんの左足をもちあげて、うつ伏せ方向に寝返らせます。
持ち上げた左足が右足を越えるように寝返らせるとき
左臀部の坐骨の少し上を押して、寝がえりを助けます。写真2
左臀部の坐骨の少し上を押して寝がえりを助けるとき、
赤ちゃんの左足のつま先が、床を押すような加減でふみこませます。写真3
すると、下半身に与えた刺激の力の影響をうけて、首がぐっと
持ち上がります。
寝がえりができるようになる、という本当の状態は、
ぐるんと、自分の身体を表から裏へ、または、裏から表へと
体勢変換できるようになることで、そのとき、写真3のように首がもちあがっていられる
ことが、条件です。
グルンと寝返ることはするのだけれど、ねがえったあと首は横向きのままとか、
首をもちあげずに、床に着へたまま寝がえりするのは、
健全な寝がえりとはいえません。
ときどき、生後3カ月満たないうちに、寝がえりをして成長が早い、と喜ぶ人が
ありますが、
その場合は、首が床からもちあがらずに、ぐるんと寝返っていることが多いのです。
上半身から、肩を入れ込むように寝返りすることもありますが、
その状態は、ゆりっこは「寝返り」だと位置づけてはおりません。
・上半身から、寝返りをしようとする
・首をもちあげずに床につけたまま寝返りしようとする。
このことを、「もがき」と 称して、
「寝返りもどき」または「寝返りもがき」と言って
「寝返り」の部類にはいれられません。
なぜなら、「寝返りもどき」のもがきは 、どんどん身体のゆがみをつみかさねて
いくことになるからです。
寝返りするたびに、身体の対角線がめいっぱい伸びていく運動が
正しい寝返りで、その動きをしながら、這い這いできる身体の準備をすることに
なるからです。
もがきをしている場合は、なかなか、這い這いが順調にすすんでいかないものなのです。
ですから、あまりに早い時期に寝返ったり、
首の持ち上がらない寝返りをしているときは、要注意してみてください。
このようなことは、母子手帳にも書いていないし、
助産師さんの指導の時期からは外れた時期の赤ちゃんの成長だし、
検診のときに、チエックされることもないし、
小児科の医師にとっても、病気かどうかの分別からははずれるので盲点ではないかと
おもうのです。
寝返りもどきの、「もがき」の動きが不自然だな?
と感じている人も世の中にはいるとは 思うのですが、
それを指摘した場合、「じゃぁ、うちの子のもがきはどうしたらいいんですか・・?」
と切り返されたら、めんどくさいことになるから世の中の大半が
本気で向き合わないのではないかな。と思います。
ついめん抱っこした時の足先が、重力に沿って下向きに垂れて抱っこされている
写真4のような状態、
これが、基本の姿勢です。
写真の赤ちゃんはダウン症ですが、きちんと順をたどる成長を示しているので
促しも、順調です。