今日も雨
姉夫婦とその孫と、母を連れて
墓参りに行く
家を出る時は小雨だったが
ありがたいことに、着く頃には上がっていた
場所は日置郡郡山
父母の産まれ故郷だ
里山の風景は私が小さい頃のまま変わらない。母が若かった頃ともほとんど変わっていないかもしれない。ただ、母の生家も、嫁いだ父の生家もすでにない。
母は3年前に脳溢血で倒れ、九死に一生を得たが、後遺症として認知症様の症状が残っている。午前中のことは午後には忘れている。当初は、私のことも分からなかったが、今は名前と東京に住み、孫が何人かいることは覚えている。多分、新しい記憶になっていると思う。
週3日デイサービスに通いながら、毎日を姉や、孫や、ひ孫に囲まれ、ひ孫たちが騒いでも、うるさいとも言わず
過ごしている。こんな様子を見ていると、昔は、神経質で厳しい母の、優しい部分だけが残っている気がする。
写真を見せても、覚えている風ではない。写真の説明に、「そうね」と言うだけだ。覚えていないことなど気にする様子もない。
田舎の休日は、人影がほとんどない。
帰りに立ち寄った食堂で、お客さんの出入りがなかったら、誰にも会わないで帰るところだった。
ここは、父や母が若く、祖父母が田んぼで働いていた、みんなが元気に生きていた思い出の場所だ。この記憶は自分のルーツといってもいいと思うようになった。
今の母にとっては、新しい場所かもしれないが、こうやって思い出を残すことが大切だと思う。
暖かくなったら、また花見に行こう。
母の好きな庭のユリは、この夏も咲いてくれるだろう。

庭の三つ葉ツツジ
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