越谷オサム
「 陽だまりの彼女 」
いいよ、本当に
幸せを感じてください
物語とは別に、文章がいい。
「夜、人けのない住宅街の道を一人で歩く。もちろん体はへとへとだ。やがて、わが家にたどり着く。決して高級ではないがこじんまりとしていて雰囲気のいい賃貸マンション。そういうことにしておこう。エレベーターを降り、玄関のチャイムを押す。インターホン越しの短い会話。ほどなく鍵が内側から外される音が聞こえ、ドアが開く。その先にいるのは◯◯。濡れた手をエプロンで拭っている。なにか、うまそうな食べ物の匂い。
エクセレント!なんと幸福な生活。」
このリズム感がいい。寅さんを連想しない?
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