当初Cプログラムのみだったのが2010年度にはA, B, C全プログラムに通うようになりました。しかしながら2011年に仕事を離れこちらに戻ってからは月に3度も東京まで出向くのが大変で、Aプログラムのみに絞ることにしました。代わりにこの頃から名フィルの定期にも通うようになったり、楽器を習い始めたりで、音楽生活の充実ぶりという意味ではむしろ幅が広がったといえるかもしれません。
そんなこんなで、これまでおおよそ月1回の東京旅行を兼ねたN響A定期の鑑賞を楽しんできたんですが、ここにきて日曜日がほぼ毎週何かの用事があって、そのA定期の日程とぶつかってしまうことが増えてきました。さらに、片や名フィルの定期が格安のD席で結構良い席を確保しているのに対してN響はそこそこの音響でS席とコストパフォーマンスの差が歴然。それでも池田昭子さんの生オーボエやイングリッシュホルンが聴ければと思っていたところが、最近全然登場してこない。どうも噂によると産休中だとか。。?
などなどいろいろ悩んだ末、来シーズンからはN響定期会員の継続をしないことにしました。そして先日6月9日に定期会員として最後の演奏会に行ってきました。

この日は下野竜也さんの指揮で、ホルストの惑星を中心としたプログラムでした。
下野さんといえば、昨年6月の名フィル定期での見事な「下野マジック」が強く心に焼き付いています。
さて今回はどんなマジックを披露してくれるかな?と期待しつつ聴いてきました。
前半はバッハ(エルガー編)の幻想曲とフーガ、それにシューマンのピアノ協奏曲。
あれ?確かバッハは先月の名フィル定期で聴いたばかりのような。。?
別の演奏会で曲目がかぶるってのは割とちょくちょく経験するような気がします。意図的ってことはないでしょうが、演奏曲を決める瞬間に何か同じようなヒラメキが起こるんでしょうか。同じ世界に住んでいる以上、そんなこともあるのかもしれません。
ま、それはさておき、今回の演奏は広いダイナミックレンジでスケール感のあるN響らしさを満喫できるものでした。ただこの時点では驚くほどの下野マジックは隠されていなさそうでした。(ヤスが気づいていないだけかもしれませんが)
で、後半。
ホルストの惑星は、第4曲「木星」の一部がJ-POPに転用されるくらい超有名曲なこともあってLPやCDでは何十回と聴いた曲ですが、意外に生で聴く機会はなくて、ヤスとしては多分今回が初だったように思います。
そう言えば、学生時代に吹奏楽版「木星」は演奏したことがありました。あと、最近になってリコーダー版を吹く機会が2度ありました。1度目は冨塚リコーダーアンサンブル「竹組」での演奏。もはやホルストの惑星というより平原綾香のジュピターと呼ぶべきアレンジでしたが。
もう1回は浜名リコーダーアンサンブルの練習で。こちらはリコーダーのみの編成による「木星」のフルバージョンという何ともマニアックなものでした。いきなり楽譜を広げて初見でがーっと吹いて、できてもできなくてもそれで終わりという、いつもの浜名の練習スタイル。当然ヤスはほとんど吹けませんでしたが、他のパートのアンサンブルを聴くだけでも心躍るものがありました。
脱線ついでにもう1ネタ。この惑星の最終曲は「海王星」です。これに関して少し前までは「ホルストが惑星を作曲したころにはまだ冥王星が発見されていなかったから海王星までしか無いんだぜ」みたいなウンチクが語られていたものです。しかしながら冥王星が惑星の序列から外された今となっては、やっぱりホルストが正しかったなぁと感慨深いものがあります。
さて下野/N響の惑星ですが、やはりやや遅めのテンポでのスケール感のある演奏で、また、火星~金星~水星を続けて演奏するなど「ほう」と思わせる部分はあったものの、驚きというほどでもなく演奏が進んでいきました。
で、後半になってちょっと気になることが。
確か最後の海王星には女声合唱があったはず。でもステージ上に合唱団がいません。どこか曲の合間に上がってくるのかな?とも思いましたが、そんな様子もありません。
そしてそのまま海王星の演奏が始まり、件の女声合唱の部分にさしかかると、なんということでしょう、合唱の歌声が真後ろから聴こえてくるではありませんか。(あ、いちお加藤みどりさん風に(^^; )
合唱団は、どうも3階席の後方に並んでいたようです。
女声コーラスとヴァイオリンのハーモニクス音がちょうど客席の頭上で共鳴して、不思議な音響効果が生まれていました。さらに、最後にオーケストラが沈黙して合唱だけになると、指揮者は腕を振り上げたまま静止しオーケストラもステージ上の誰ひとりピクリとも動かず、視覚的にはまるで時間が止まってしまったかの状態に。その中をはるか遠くから女声コーラスだけが響き、文字通り遥か悠久の宇宙空間を漂っているような気分になりました。
もしかして、惑星を演奏するときって、こんな演出は普通に行われるんでしょうか?今回が初生惑星だったのでよくわかりませんが、少なくともCD(それに昔はLPレコード)でしか聴いたことのなかったヤスにとっては大きな驚きでした。
やはり生演奏でしか味わえない感動ってあるんだなぁと、そしてやっぱり下野さんは裏切らないなぁと、改めてわかりやすく感じることのできる演奏会になりました。
N響には今までのペースで定期的に行くことはなくなりますが、不定期に時々は行きたいと思います。次は「ほっとコンサート」かなぁ。。
あ、名フィルには相変わらずガンガン行きますけどね。(^-^)v